内容説明
長距離の長電話が好きな著者が「電話代より部屋代が安い」と気づいて始めた東京でのひとり暮らし。
コールサインが鳴り響き、楽しくも賑やかに過ぎていく。
将来を案ずる両親への葛藤、友人との尽きない話。
本を読んでひとり芝居し、天井を帚で突き破って方違え……。
才気溢れる若き小説家が愛と怒りと笑いを交えて綴る傑作エッセイ。
〈解説〉青山美智子
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
もとむ
41
『海がきこえる』を久々に読み直して、改めて作者の氷室冴子さんがどんな方なのかを知りたくて、このエッセイを読んでみました。ご本人の20代後半〜30代の頃のエッセイらしく、その若さもあってか、まあ非常に直情行動方という印象でした😆12時間の長電話(もちろん当時は携帯はないので、電話代が💦)、世の男性への怒り、ご両親との喧嘩、怒りに任せて引越しすること7回…ひとつひとつ、「冷静になって考えると」という反省も踏まえられており、若さゆえの失敗談的なエッセイかも。国鉄職員だった、お父様の話はなかなか感涙モノです。2026/03/16
そうたそ
9
★★☆☆☆ 著者が東京暮らしを始めた頃のエッセイ。もっと東京での生活が書かれているかと思いきや、中身は普通のエッセイだった。とはいえ、著者のユーモアが溢れる肩の力を抜いて読めるようなエッセイで、時代的な古さはあるだろうが、内容は決して色褪せていなかった。2025/06/05
まーにゃ
6
氷室冴子さんのエッセイ。声に出して笑ったり、『記憶』ではじーんときたり、ふつふつ生きる元気が出てきます。なんと血液型、星座が同じではないか!だから惹かれるのか?と嬉しくなった。2026/04/10
スグリーブ
4
いい話よりトホホな話を選ぶセンスがすてきだ。個々の描写も生き生きとして秀逸。多武峰で遭難しかかったときチェルシーの包み紙に励まされる心境とか、自分の体験のようにありありと思い浮かぶ。p77-78「そのうちにインカム式の携帯用超小型電話ってできると、おもしろいわね」「今よりもっと、排他的な世の中になるわね。日常生活してる時も、現実無視して、興味のある人としかしゃべってないんだもん」――。1990年の本でこれ。氷室さんはやっぱりめちゃくちゃ人間が見えている。「光る君へ」の感想とか聞きたかったなあと、つい思う。2024/05/08
千景
4
長電話のしすぎで「この電話代払うなら東京のそこそこいい家に住めるな…」って東京に引っ越すって…長電話やばいな…と思ったけど、よく考えたら私も、LINE通話は無料だからって平気で4時間ぐらい通話してる……🤔おや? 少しずつ変わって来てるような気はするが、 しかし根本的なところはなかなか変われないのだろうか。 女が女として強く生きていくこともまた美しいのでしょうが、女も男も関係なくただ揺蕩うように生きていきたいなと感じる……。二分されるの、疲れたよー。2022/06/27




