内容説明
黒木渚、ベストアルバムと同名小説、ついに発売!
不純な動機から始まった音楽は、私のすべてになった。
「私の歌で、こんな世界ぶち壊してやる!」
誰にも話したことがないけれど、私は光と共に生きてきた。
未来について想像するとき、私の頭の中には必ず白い光のイメージが浮かぶ。
高校二年の「シッポ」は中学時代からの片思いの相手、森園太陽に接近するために軽音部に入る。
好きな音楽はパンク、好きなバンドはクラッシュ、セックスピストルド、ダムド、ニルヴァーナ……
これ、全部嘘。
だけど太陽に近づくためにシッポが周到に用意した「設定」は、徐々に彼女の中にあった「音楽の光」をとらえて、
追い越していく。
眩しくて白いーーあの光はスポットライトか、それとも恋か。
音楽を始める動機なんて、不純だっていいじゃないか!
音楽×小説×青春
歌手兼小説家・黒木渚が初めて描く青春と音楽。
青春はエゴイスティックで汚くて、生々しい。それでも眩しい一瞬の光だ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たなか
4
わたしは黒木渚さんの曲を聴いたことがない。わたしが通っていた高校に軽音部はなかったし、わたしには曲を作る才能なんてなかった。衝動的な行動もなかった。けれども、パンクロックを教室のすみっこで聴いて、蒸したような空気の中で生きていたときのあの匂いだけは覚えているし、これを読んで思い出した。2022/07/03
takao
3
ふむ2024/03/03
つくし
3
しっぽちゃんの愚直さが愛しい。彼女の消費する若さは理不尽に埋め尽くされようとしているのに、それすらも表現のエネルギーに変えられるようになれば彼女は報われる。2022/08/12
jolly
1
これはきっと青春小説なんでしょうね。こんなめんどくさい青春はいらんけど。 2022/10/07
あこ
1
生々しくて毒々しい。でも圧倒的なパワーで迫ってきて、目を逸らすことを許さない。 黒木渚さんの綴る言葉はいつだってそうだ。2022/07/02