内容説明
仕事を引退した人や第二の人生を歩みはじめた人、さらに知的生活を送りたい人は、いま世の中にある厖大な数の本のなかから、いったい何を読めば人生をより豊かなものにできるのか。古今東西のあらゆる本に精通する二人が、年齢を重ねてからの本の読み方と、年齢を重ねたからこそ面白いと感じることのできる選りすぐりの本を一挙紹介! 人生を感じさせる本、娯楽として最適な本、愉悦にひたることのできる古典、歴史と楽しくつきあえる本、社会を読み解くための本など、いろいろなテーマでお薦めの本、さらには薦めない本までもを語り合った、ざっくばらんな対談集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
91
谷沢永一さんと渡部昇一さんの対談ではなく小文による掛け合いの読書紹介本です。このお二人の作品はかなり以前から読んできていますが、やはり大学教授であったということでここで紹介されている本は比較的専門的なものが多いように感じます。ただ古典を読む際には、すべてを読む必要ないというのはある意味参考になりました。小西甚一先生の「日本文藝史」を取り上げておられるのはさすがと思いました。読み直す本や読みたい本が増えました。2025/06/12
ランラン
6
同世代の2人、知の巨人にふさわしい内容でした。よいもの悪いものハッキリ一刀両断する様は知識があり自分の考えがあればこそであり説得力がある。参考になる本を何冊か選定してみたが自分にとって高尚すぎてなかなかついていけない。2025/05/12
袖崎いたる
6
鷲田小彌太さんを切っ掛けに谷沢永一さんへと拓かれたぼくが図書館で手にした本。読んで何が面白いって、いわゆる世評に上がるようなザ・名作みたいな本の評価の正しさを主観的な基準で疑って掛かる態度を読者に示してくれる処だろう。世評より私評を。この姿勢はアンチ教養主義みたいに受けとれるけど、しかし教養主義に毒されて読まざるをえない沢山の本を読者は面白いと感想しつつ読めるのか。そう著者たちは示す。確かに、教養主義の前提にも「面白く生きたい」という欲がある筈だ。つまり、大人なら我儘に読書せよ、というわけ。2015/05/28
peace land
3
多分話している二人はとても楽しくて満足なのでしょうが、こちらはそこまで教養がないから分からない。ただ、昔面白くないと思った本がやっぱりつまらない本なのだと分かって愉快だった。そのせいで私は日本文学を読まなくなってしまったのだ。歴史の面では本当の日本史を知ったらさぞ納得、愉快なのだろうと思えた。山本夏彦は懐かしかった。歴史についてはぼつぼつ取り掛かってみようかと思った。2017/05/06
メイロング
3
こういう連歌のような対談のようなスタイルは意外となかった。人生後半でなにを読むか、とテーマは明確なんだけど、二人の薦める本のレベルが楽しめる人は、そもそも人生前半から相応以上に読んでいる人なのでは。二人の本を見る目の確かさを楽しむなら申し分なし。2016/02/15




