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内容説明
気鋭の技術戦略アナリストが徹底分析 データが語る技術のリアル
各国政府首脳は2030~2035年にかけてエンジン車の販売を禁止し、電気自動車(EV)に偏った電動化を推進する政策を相次いで表明しています。本書は一見、環境に優しく聞こえるこの政策の根本的な間違いを技術の面から検証します。背景を分析すると、確固たるエネルギー政策と技術に裏打ちされた戦略ではないことが見えてきます。欧州委員会と欧州各国の政府および自動車メーカーのEV偏重主義は、顧客不在の戦略であり、いずれ破綻を来すと容易に想定できるのです。日本企業が優位なハイブリッド車(HEV)を現実解とする自動車メーカーが環境対策と成長を両立させ、EVへの傾注が苦境に陥る道である理由をひも解きます。
目次
第1章 EVシフトは本物か
第2章 EVが今後の主流になる?
第3章 EVはCO2 削減の切り札ではない
第4章 エンジンの潜在需要は高い
第5章 将来の自動車販売台数を予測する
第6章 自動車の全方位開発と燃料/
エネルギーのグリーン化を同時進行で加速すべし
第7章 やはり「HEV」は現実解
第8章 自動車業界を震撼させたディーゼルゲート
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mazda
12
ディーゼルでは排出規制をクリアできず、ハイブリッドでは日本の技術に勝てないと踏んだ欧米が、横一線のEVで勝負に出ようとしている図式がはっきりとわかります。しかし、EVは問題がある過ぎる上に価格が高いので、補助金を出して何とか普及させようとしている始末。結局CO2排出量や価格を見るとガソリンに対して優位とは言えず、掌返しも近いかも知れません。日本は自分たちが持っている技術を捨てずに、欧米が諦めたところで一気に反転攻勢に出ることを考えるべきでしょう。2022/09/07
玲
5
真の狙いは二酸化炭素削減なのに、「エンジン車」を排除しHEVも否定し、EVにこだわることは正しいのか? ・電力を生み出すのにもco2 ・燃料変えればエンジン車もクリーン ・co2削減には既販車からの削減も(買い替えも) ・大型車にはFCV ・中型トラックには軽油 ・小型、超小型は利用型へ ・トヨタは利益を守る2022/05/03
イードイツ
4
職場で回ってきた本。科学的根拠に基づいて、核心をついた良書。背景知っている人ならスルスル読みやすいと思うが、書き方が少しくどいので一般の人には読みづらそう。2022/08/08
Mac
3
EVが最適解にならないのは肌感でわかる。脱炭素の本当の目的を改めて理解する必要がある2025/10/28
4丁目の父ちゃん
3
化石燃料はダメ、原発はダメ、そこに来て自動車は電動化、その電気はどこから調達するのか?素朴な疑問を持つ小生。元トヨタ自動車の作者も専門の立場から色々と電動化に疑問を書き並べていますが、さてどうすれば良いのか?その昔、移動の手段は公共交通機関でとの政府からのお達しがあったが、今はどうなのか。マイカーをやめて自転車にするしかないかな? と、思いつつ電動化の前に慌ててディーゼル車を購入してしまった小生。2022/09/03
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