内容説明
共に関ヶ原で生まれ育った12歳の多聞と龍之進は、1600年、大いくさの戦場でそれぞれ、人買いにさらわれてしまう。その後、多聞は宣教師に救われ、龍之進は篤実なポルトガル商人の家にもらわれた。長崎の南蛮社会で運命の再会を果たした二人だったが、歴史の荒波は平穏な日々を与えてはくれなかった。龍之進は養父が異端者のレッテルを貼られて没落、多聞には禁教政策のうねりが襲う。苦難の末、遠く海を渡ったマカオで再び邂逅した二人は、片や貿易商人、片やイエズス会士として逞しく成長していくが、やがてマカオを攻め取ろうとするオランダとの死戦に起つ。友情、恋、懊悩、決断――人を信じて清々しく生きる。徳川幕府黎明期、一寸先も見えない激動の中で、必死に道を求めた名も無き魂。感動を呼ぶ瑞々しき大河巨篇!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
62
YA 17cマカオで活躍する日本人、というニッチな設定。 主人公の少年は関ケ原の戦いで人買いにさらわれ長崎へ。そこでポルトガル人に救われ、いろいろあってマカオへ。 後半割とよいのだけど、偶然が多すぎるのがちょっと。 親友も思い人も皆マカオに集まるなんて世界狭すぎ。 オランダとの、マカオの戦い、とか興味深くはあるが。2022/07/31
チャップ
3
関ヶ原の戦いで父を失い逃げる途中で離れ離れになった多聞と龍之進。苦難の中長崎、マカオで再会する。進む道は違くてもピンチの時に助け合う2人。お互いを想う真の友情。最後、皆がバラバラに散ってしまい、消息もわからなくなってしまったのが悲しい。2022/09/15
しのぶ
3
読んでいる間、再放送を見た記憶も新しい「黄金の日日」をずーっと思い起こしておりました。なんにもまったく知識がないので、どこまでが史実なのかな~などと考えるのも楽しかったです。マカオやポルトガルのこと、いろいろ知りたくなりました。2022/07/26
水生
1
関ヶ原の戦いに巻き込まれた二人の少年の怒涛の半生の物語。二人ともそれぞれ多くの困難に見舞われるけれど目の前の生を必死につかみ取ろうとする。遠く離れていても自分の導である友がいるという絆の強さが良い。最後は何とも寂しさの残るものではあるが各々が自分を貫いた良い最後であった。2023/07/19
meòrachan
0
題材に興味を惹かれて読んだのですが,いまいち乗り切れないうちに終わってしまいました・・・2022/09/28