内容説明
本書では、精神疾患の原因を脳に探りながら、現在の「精神医学」という概念にどのようにして至ったのか、を検討していく。
第1部ではアメリカにおいて生物学的精神医学の役割が明確化されていく過程についてまとめている。第2部では疾患ごとの視点に替え、薬剤の歴史から家族、世論までも含めて考察する。第3部では破綻と今後の危機を扱い、全体を通じて精神疾患を生物学的に理解するための多元的な見方を提示する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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医師たちのストーリー: 解剖学への執着 進化 解剖学の野心 死体から収集するデータ ビッグデータ精神医学 解剖学の幻想 脳が起こすバグ 無秩序状態に現れた生物学 神経学的欠損 脳毒性 断種と優生主義 ロボトミー 脆かったフロイト主義の勝利 戦後もたらされた勝利 性に起因する問題 危機と反乱 施設を出て地域へ 宮廷革命 疾患に関するストーリー: 統合失調症 うつ病 躁うつ病 答えの出ていないストーリー 偽りの夜明け: 製薬業界の象徴 抗精神病薬に賭けろ DSM不信2022/06/02