内容説明
ただ、儲けたいのではない。民にも喜んでもらいたいのだ──そんな想いを胸に、ご法度だと知りつつ「青白塩」を扱うと決めた杜宇俊。宋朝の財政の仕組みを根本的に揺るがす恐れのあるその塩で商いをする、彼が選んだその道に未来はあるのか。塩がもたらす人とのつながり。その血は現代へと流れゆく。11世紀中国の西夏を舞台にした悠久の歴史ロマン。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
BATTARIA
7
これが初レビューとは寂しいが、モンゴルや女真に比べて知名度が低い西夏だからか?物語としてはよくできているだけに、もう少し長編にできそうなものなのに、西夏だとそうもいかないのか?塩が国の専売で統制というあり得ないことが、かつて日本でもあり、その時代を知っていることが、むしろ幸せに思える。ナトリウムのプラスイオン用と塩素のマイナスイオン用の膜を交互に張って、電流流して塩を作るイオン交換膜法を理解できたのは大収穫。本当に必要なのは、塩じゃなくてナトリウムだけど、塩化ナトリウムより低コストな手段はないのかねえ?2023/12/05
韓信
0
北宋を舞台に、科挙の落第書生が西夏の塩の密売に手を染める過程を描く、中国歴史経済小説。西夏と塩賊というニッチなテーマなので新鮮な気持ちで読めるが、セリフや地の文が説明的すぎたり(ニッチな内容なので仕方ないが)、キャラ造形がうすっぺらかったり、李元昊ら西夏側のドラマがとってつけたようだったりと、色々不満はある。物語も尻切れトンボで何を描きたかったのかわからなくなるが、塩という視角から宋代の経済と生活、さらには西夏との国境を越えた流通を復元する試み自体は意欲的で評価したい。2026/05/19
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