内容説明
「パワハラになるのを恐れて思うように指導ができない」
「ルールやマナーが守れない職員への指導に困っている」
「よかれと思って言ったことがセクハラになってしまかもしれない」
部下指導や組織管理を任される課長にはこんな悩みがつきもの。
特に公務員の不祥事に対する世間の目は厳しく、
不祥事を防ぐためにも、正しいコンプライアンスの知識が必要です。
本書では今日から使える、実践的なコンプライアンス知識を紹介します。
実践的な職場のリスクや職員の不祥事を具体的にどうやって防ぎ、
また起こってしまったトラブルにどう対処したらよいのか、
現役公務員の著者が日常的に起こりうる事例を交えながら解説します。
日常業務に関わる次の場面でのコンプライアンスを取り上げます。
・ハラスメントを防ぐ「職場コミュニケーション」
・不祥事を防ぐ「部下の指導・育成」
・適切な「住民・事業者・議会対応」
・炎上しないための「情報・デジタル・環境への配慮」
・万が一に備えた「職場のトラブル対応」
課長になったばかりの人はもちろん、
すでに課長となったものの部下の指導や組織運営に悩んでいる方、
コンプライアンス研修の担当になった方にもおすすめの1冊です。
目次
CHAPTER 1 職場コミュニケーション編
1 時代遅れ!? 体育会系上下関係を期待する <パワハラ防止>
2 指導のつもりが厳しい口調でエスカレート <指導の限界>
3 仕事外の言動や相性で評価を上げてしまう <人事評価>
4 無料通信アプリを使ったセクシャル・ハラスメント <セクハラ予防>
5 つい「男らしく/女らしく」と言ってしまう <ダイバーシティ>
6 正直、職員の出産・育児を迷惑と思ってしまう <マタ(パタ)ハラ>
7 議員や上司向けに自己保身に走ってしまう <管理職への信頼>
CHAPTER2 部下の指導・育成編
1 「止めるなんてムリ!」と思っても問われるのが管理監督責任 <職員の私生活>
2 コンプラに無関心な部下 <職場の意識改革>
3 相談がないのは順調な証? <報連相>
4 何百回にもわたり無免許で公用車を運転 <不祥事とリスク>
5 公共交通機関を使わずに出張旅費や通勤手当を節約 <公金管理>
6 ミスに慌て、決裁を後回しにする <自治体の意思決定>
7 保存年限を確認せず文書を廃棄 <文書管理>
8 今どきは公務員も副業し放題!? <公務員の副業>
9 バイトテロに見る「分かりやすさ」症候群 <今の世代の傾向>
CHAPTER3 住民・事業者・議会編
1 勤務時間中に職員が外でタバコを吸っていると通報がきた <住民の信頼>
2 住民からの苦情に寄り添い続けた結果 <カスハラ対策>
3 執拗な攻撃、理不尽な要求にも一人で対応させてしまう <不当要求>
4 「仕様書に載っていないことはやらない」と事業者に断られた <契約の仕様>
5 お世話になった先輩が入札前に訪ねてきた <不祥事を招くスキ>
6 信頼する職員に任せきりにしたら、利害関係者と会食・旅行へ <利害関係者>
7 受託事業者に海外で人権侵害に加担している疑惑が浮上 <人権尊重>
8 職員が気を利かせて無断で議員に忖度 <議員と職員>
9 議会の答弁はあいまいなのが一番!と思っていませんか? <議会の答弁>
CHPTER4 情報・デジタル・環境編
1 友人や家族に仕事を自慢したいあまり個人情報を漏らしてしまった <個人情報保護>
2 首長にも説明していない情報を住民へ提供 <情報公開>
3 「フリー素材」という罠 <著作権保護>
4 フリーメールが不正アクセスされ個人情報が流出 <情報セキュリティ>
5 ハラスメントもリモートの時代!? <リモートワーク>
6 個人のSNSの炎上でも組織に火の粉が降りかかる <SNSの私的利用>
7 まだ会議でペットボトルのお茶を出していませんか? <SDGsと環境>
CHAPTER5 トラブル対応編
1 職員のミスに感情的に反応 <トラブル対応>
2 報道で暴かれる組織の隠蔽体質 <記者会見>
3 休職中の部下の旅行が発覚 <メンタルヘルス>
4 災害への対応に協力的でない職員 <災害対応>
5 裁判所から訴状が届いて慌てる <争訟法務>
6 見て見ぬふりをするのも同罪 <推進する仕組み>
CHAPTER6 コンプライアンス概要編
1 公務員の不祥事が後を絶たない <信頼の獲得>
ほか