中公文庫<br> エミリーに薔薇を

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中公文庫
エミリーに薔薇を

  • 著者名:ウィリアム・フォークナー【著】/高橋正雄【訳】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 中央公論新社(2022/05発売)
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  • ISBN:9784122072053

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内容説明

名家の老嬢エミリーの死後、閉ざされた部屋に残されていたのは……。短篇ミステリの古典にも数えられる表題作ほか、「あの夕陽」「ウォッシュ」など七篇を収録。架空の町ジェファソンを舞台にした《ヨクナパトウファ・サーガ》の全体像を望見しうる短篇集。巻末に中上健次の講演「フォークナー衝撃」他一篇を収録。    
【目次】
赤い葉/正義/エミリーに薔薇を/あの夕陽/ウォッシュ/女王ありき/過去/デルタの秋/解説(高橋正雄)
《巻末付録》 
中上健次、フォークナーを語る(フォークナー、繁茂する南/フォークナー衝撃)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネコベス

30
黒人奴隷と差別や暴力が当たり前に存在していた時代のアメリカ南部を舞台に、過酷な状況に打ちひしがれ虚無感を抱く黒人や零落して自らの欲望により身を滅ぼす白人の姿を力強い筆致で描いた八篇を収めた短編集。巻末に中上健次の講演が収録されている。人間関係が複雑で把握しにくいが、ホラー・ミステリとして読んでも素晴らしい表題作「エミリーに薔薇を」と「あの夕陽」「ウォッシュ」が良かった。2022/07/20

フリウリ

10
収載されている短編はほぼ「ポータブル・フォークナー」と重なっています。問題は、巻末の中上健次によるフォークナーに関する講演再録です。例えば、フォークナーが「南」の文学の創始者であること、南=繁茂のメタファーとしてのスイカズラ(中上のタチアオイ)、コミュニティを作りも壊しもする「うわさ話」の語りと人称のポリフォニー、そして、見られる人-見る人-見られる人の三者構造による視線のポリフォニーなど、とても重要なことを語っていて、すぐれた作家ならではの、「創作」につながる奥深い読みに、感銘を受けました。82023/07/21

azuno

3
小川洋子さんのFMの読書番組で取り上げていて、はっきりは仰らなかったのだが大体ネタバレしていて、かえって気になったので図書館で検索した。当地の図書館にはあまり蔵書が無くかえって世界文学全集(集英社版)がヒットしたので 図書館でこの話だけ一読した。古い全集物もなかなか趣がある。初フォクナーだったので、この中公文庫の欄に記録させてもらう。読みやすく気品ある文章だった。(訳もいいんだろうね。)機会があれば他の作品もあたろう。2022/09/28

十文字

2
どれもフォークナーらしい短編なのだけど、訳がちょっと古いかな。最近出版された『ポータブル・フォークナー』は本書と収録作品の多くが被ってて、全部新訳だった。巻末にある中上健次の講演も良い。2022/09/20

斉藤達也

0
「響きと怒り」、「アブサロム!アブサロム!」等の長編の代表作を読んでいないと分かり辛いのではないか?読んでいてもなお分かり辛い晦渋な表現を味わうのがフォークナーを読む楽しみだということは分かるが、分かっても感動や感激のようなものを味わえる訳ではないと思う。2024/01/31

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