鼎談集 金井姉妹のマッド・ティーパ-ティーへようこそ

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鼎談集 金井姉妹のマッド・ティーパ-ティーへようこそ

  • ISBN:9784120054860

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内容説明

蓮實重彦、大岡昇平、西江雅之、篠山紀信ら9人のゲストを迎えて、70年代後半から80年代前半に収録された若き日のおはなし。野球のこと、時間のこと、言葉のこと、写真のこと、そして映画のことなどを忌憚なく語り合う、知的興奮に満ちた鼎談集。鼎談のお相手との思い出を語り合う「目白姉妹の語り下ろし対談」も収録!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

172
金井美恵子、3作目です。最近の鼎(対)談集かと思いきや、40年以上前の作品でした。対談者は、半数程死去しています(笑)オススメは、フィリス・バンバウム『「深淵」についてのお話』&篠山 紀信『激写のお話』&平岡 正明『百恵に狙われたら逃げられない』です。 https://www.chuko.co.jp/tanko/2021/12/005486.html2022/02/14

もりくに

73
金井美恵子(小説家)・久美子(画家)毒舌姉妹がゲストを呼んでの1980年前後の鼎談集。巻末の「あの頃、そして今のお話」(2021年)で美恵子さんがいみじくも「古びている」と。古びないのが良いもの、というのは一種の迷信、と。老嬢(1980年当時のこのシニカルさ!)の頑なな趣味で、「気に入ったお客様しか呼ばない」。武田百合子さんを褒めて、「朝からトンカツ食べるというセンスがいいわね」。答えて「そう言われると、やっぱり嬉しいわね」。「武田泰淳の凄さというのは、瞬間瞬間に驚くことの感覚忘れなかったこと」。→  2022/04/15

hasegawa noboru

18
1979~1981年阿佐ヶ谷ならぬ目白姉妹(親戚から呼ばれていたそう)が毎回のゲスト九人を迎えてなされた鼎談の初単行本化。最後に「あの頃、そして今のお話」語り下ろし対談を載せている。そこに(一)「タイガー立石の批評性」に気づかぬ美術批評の現状の話題に始まって、小説を含め文芸時評というものが<ものすごく幼稚化し><面白いものが、じゃんじゃんなくなってきている>と嘆く。<単に内容の紹介じゃなく、批評的に文学史的にどういうところにいるんだということがわかるように表現するのが、時評だ>!同意。(二)<この鼎談を2022/01/13

紫羊

17
金井美恵子、久美子姉妹による鼎談集。2021年に刊行された本だが、実際に鼎談が行われたのは1980年前後で、お相手も、蓮實重彦、大岡昇平、巌谷國士など、今や懐かしい大家揃い。私にとっては武田百合子との会が夢のコラボだった。この時、金井美恵子は30代初めなのだが、何なんだろう、この貫禄は。さすがに大岡昇平と武田百合子には気を遣ってしゃべっているが、他の相手には遠慮も忖度もなしの丁々発止の愉快なやりとりを繰り広げている。楽しめた。2025/03/30

あ げ こ

15
楽しくて三周読む。例えば大岡昇平との鼎談の回で、久美子さんが大岡昇平に〈(マックス・)エルンストなんかいかがですか?〉と聞くくだり、〈エルンストは好きですよ。〉と言われて〈ああ、良かった(笑)〉と喜ぶ所を読むと、何だか久美子さんがとてもかわいらしく思えるし、姉妹が本当に〈気に入ったお客さましか〉呼んでいないことがわかる。読むことにせよ書くことにせよ見ることにせよ、そこから決して快楽を締め出さないやり方をすると言うか、そこにある快楽や欲望や楽しさと言うものに対して常に敏感で繊細な人たちばかりである気がする。2022/01/09

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