中公文庫<br> 評伝 ナンシー関 「心に一人のナンシーを」

個数:1
紙書籍版価格
¥1,100
  • 電子書籍
  • Reader

中公文庫
評伝 ナンシー関 「心に一人のナンシーを」

  • 著者名:横田増生【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 中央公論新社(2022/05発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784122072145

ファイル: /

内容説明

【目次】

まえがき
プロローグ

第一章 ナンシー関の才能とその影響力
・作家 宮部みゆきの場合
・天性の観察眼と「規格外」という自意識
・「後悔はしないのか」
・テレビプロビューサー 土屋敏男の場合
・視聴率とは別の、もう一つの指針
・コラムニスト 小田嶋隆の場合
・視聴者と同じ目線の高さ
・イラストレーター 山藤章二の場合
・“自己批判という新しいジャンル

第二章 <ナンシー関>が誕生するまで
・照れ屋のちょっと変わった女の子
・「ホットドッグ・プレス」での初仕事
・改行なしのコラム原稿
・たけしの「オールナイトニッポン」の影響
・マブダチとの出会い
・丁稚で勝負
・消しゴムを彫って生きる覚悟
・「ビックリハウス」に単身で売り込みに行く
・「ミュージック・マガジン」の表紙に抜擢
・自分自身の物差し
・独自のスタイルが完成

第三章 青森での関直美
・子どもころから「大人」
・実家でのナンシー
・クラスの中の“最後の砦
・マツコとの鼎談
・高校受験に失敗
・サブカルチャーに傾倒
・「演歌はいいけど、精神的演歌は嫌だ」
・はじめて消しゴムハンコを彫る
・投稿ハガキが読まれ、拍手喝采

第四章 旅するナンシー、歌うナンシー
・香港でパーマをかける
・ハンコとスタンプ台を持ち歩く
・台湾社員旅行の過酷すぎるスケジュール
・「今考えれば、いいこと浮かぶかも」
・ナンシーのバンド時代
・染之助・染太郎の前座でバンドデビュー
・なぜか「嫌いじゃなくなった」カラオケ
・サブカル好きなお相撲さんと出会う
・憧れのムーンライダーズに緊張
・いくつもあったカラオケの十八番
・免許持つ人、持たぬ人
・箱根への日帰りドライブ

第五章 ナンシー関の全盛期
・はじめての単行本
・愛用の消しゴム
・「噂の真相」での連載開始
・見えるものしか見ない「顔面至上主義」
・日常生活では「人の顔など見ちゃいない」
・永ちゃんのコンサートに「潜入」
・「フォーエバー毒蝮」
・「テレビには出ない」という決断
・本領発揮のプロレス技
・ページはじまって以来の抗議の投書
・大月隆寛との対談「地獄で仏」
・ナンシーの外見と文章
・週刊誌コラム連載で全国区に
・テレビコラムを主戦場に定めて
・デープ・スペクターとの論争
・松本の外したような笑いのセンス
・定点観測の視点
・リリー・フランキーとの対談「小さなスナック」
・ワンアンドオンリーの存在感

エピローグ
あとがきにかえて

<巻末インタビュー>
マツコから見たナンシー

〈解説〉
ナンシー関と雑誌の時代 与那原恵

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nemuro

55
2002年6月、39歳の若さで急逝した異能の消しゴム版画家・ナンシー関。雑誌の連載を掛け持ちし書籍の刊行も多数。名前は知っている。だが活躍していた当時にしっかりと読んだ記憶はない。コラムから厳選された『ナンシー関の耳大全77』(武田砂鉄・編/2020年10月読了)に続いての本書。生前のナンシー関とは面識のなかった著者が版権の管理者でもある妹の米田真理氏をはじめ数多の関係者に根気強く取材を重ね、没後10年に間に合わせて出版にこぎつけた本の復刻版。ナンシー関の生涯と作品をトコトン深掘り。これぞ力作にして秀作。2023/01/29

すいへい

10
ナンシー関は今読んでもおもしろい。評伝が本になってもおかしくない存在だと思う2022/10/29

manabukimoto

9
大学時代「噂の真相」で彼女のコラムに出会った。批評の面白さと奥深さを知った。 小倉智昭の「含蓄ぶり」に対して「私は小倉に『何故?』と問いかけたかっただけなのである。いや、本人の目に留まることすら望んでいない。私はただ『小倉に「何故?」と問いかける者である』ことを明らかにしておきたいのだ」p62 現在のテレビを彼女ならどう批評するだろう?彼女なき20年が、テレビ的なるものの凋落の年月と言えるかも。 司馬遼太郎とナンシー関。二人の不在がもたらす喪失を宮部みゆきが語っていた。 問いかけるものであり続けねば。2022/05/29

akarick777

7
知れば知るほど興味深いナンシー関さん。その確かな目。ぶれない姿勢。かっこよかったです。2022/09/30

KG

6
Youtubeで中田英寿のいいプレーをまとめた動画を見るのが好きで、もう少し現役で見ていたかったと思うことがある。本書を読んでいるとそれに近い感情が湧いてくる。著者が抜き出した選りすぐりのコラムは今読んでも面白いし、解説が加えられ当時の関係者のインタビューが添えられることで二度美味しい。過去に読んだ本の感想で切り口の斬新さに感嘆していた記録があった。単なる悪口を書いているのではなく、その説明がとてもしっくりくる。おもしろいかおもしろくないかという基準で書かれていることを念頭に読むと楽しみ方が変わりそう。2024/03/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/19666299
  • ご注意事項

最近チェックした商品