内容説明
▼再訴事案の法的規律に挑む。
わが国の「既判力理論」、その補完法理としての「信義則理論」が直面する理論的課題に対し、英米法の「後訴遮断理論」に考察のための新たな手掛かりを得て、伝統的な議論を再考。
この二元的な規律の合理性を検証し、わが国における既判力規範と信義則規範の具体的な運用指針を提供することを試みる先駆的研究。
目次
序 論 本書の目的と構成
1 本書の目的/2 本書の構成
第Ⅰ部 イギリスの民事訴訟における判決効理論の展開
――Hendersonルールの形成と発展を中心に
第1章 はじめに
第2章 イギリスの民事訴訟におけるres judicata
1 res judicata/2 訴訟原因禁反言と争点禁反言/3 手続濫用禁反言
第3章 Henderson ルールの形成と発展
1 Henderson v Henderson (1843) 3 Hare 100/2 Yat Tung Investment Co Ltd v Dao Heng
Bank Ltd [1975] AC 581 (PC)/3 Bradford & Bingley Building Society v Seddon [1999] 1
WLR 1482 (CA)/4 Johnson v Gore Wood & Co [2002] 2 AC 1 (HL)
第4章 Henderson ルールの分析と評価
1 Henderson ルールの分析/2 Henderson ルールの評価
第5章 おわりに
第Ⅱ部 アメリカの民事訴訟におけるres judicata
――請求排除効と争点排除効に関する基礎的考察
第1章 はじめに
第2章 res judicataと関連法理
1 res judicata/2 関連法理
第3章 請求排除効
1 原則論/2 例外
第4章 争点排除効
1 原則論/2 例外
第5章 イギリス法との比較
1 訴訟原因禁反言と争点禁反言/2 手続の濫用に基づく後訴遮断
第6章 おわりに
第Ⅲ部 後訴遮断理論に関する基本的視座
――英米法理論からの比較法的アプローチ
第1章 はじめに
第2章 英米法理論との比較考察
1 イギリス法/2 アメリカ法/3 日本法との比較
第3章 基本的視点
1 訴訟物論と既判力論の峻別/2 既判力論と信義則論の峻別/3 争点効と「五一型遮断
効」の峻別
第4章 再訴事案の法的規律
1 一般原則とその例外/2 同一紛争の蒸し返し/3 一部請求後の残部請求/4 既判力の
縮小について
第5章 おわりに
第Ⅳ部 既判力の補完法理の再検討
――遮断作用の拡大局面を中心に
第1章 はじめに
第2章 既判力の補完法理の諸相
1 理由中の判断の拘束力――訴訟物の前提問題についての判断の拘束力/2 既判力に準
ずる拘束力――留保付判決における留保部分の拘束力/3 信義則による後訴遮断/4 一
部請求後の残部請求/5 理由中の判断の承継人に対する拘束力
第3章 既判力の補完法理の再検討
1 判例法理の形成と発展/2 既判力の作用する限界/3 補完法理の必要性と許容限度/
4 補完法理の再構成――「判断拘束力構成」から「行為評価構成」へ/5 各論に関する若干
の考察
第4章 おわりに
結 語 本書の到達点と今後の課題
1 本書を結ぶにあたり/2 本書の到達点と今後の課題
初出一覧
文献一覧
事項索引
凡例索引
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