内容説明
2084年の世界を舞台にしたSFが23篇。『ポストコロナのSF』に続く日本SF作家クラブ編の書き下ろしアンソロジー第2弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みっちゃん
143
オーウェルの「1984年」(偉そうに言ってるが実は未読です)の100年後。23人の作家の夢の競演、と言いたいが「えっ、これで終わり?」余りにも物足りなかったり、全くついていけず挫折してしまったのもある。その中で竹田人造「見守りカメラis watching you」記憶が覚束ないながらも娘を助けに行く!と何度も施設から脱走を図る老人か、様々な仕様のロボットに阻まれるドタバタ劇、と思わせておいてからの、驚きの結末に、何だかほろ苦く切ない気持ちにさせられて、これがイチオシ、と感じた。2022/09/26
keroppi
74
現実が小説を追い越しているような時代に、「1984」の100年後を舞台にして、現代のSF作家たちは、どういう話を紡ぐのか。23の短編が収められているが、テーマから外れたと思える作品もあったり、その設定をうまくこなしきれていないのも多々ある。印象に残ったのは、管理された養老院から脱走する「見守りカメラ is watching you」と、1984年制作の映画とその消滅を語る「BTTF葬送」かな。さすがに私はもう生きていないけど、2084年はどうなっているだろう。2022/09/16
鐵太郎
20
ジョージ・オーウェルのディストピア未来小説「1984年」の顰みにならい、異常気象、新型コロナ、ロシアのウクライナ侵攻などの異常な現実を踏まえ、2084年にはどんな物語がありうるのか、そんなテーマで現代のSF作家が描く23の短編集。未来は必ずしもバラ色じゃなさそうだとわかってきた今、描かれるのはディストピア世界ばかりだったら鬱だなと思ったけど、そうでもなかったのが嬉しいね。自分の波長に合うもの、合わないもの、いろいろあって、それだけでも価値はある、読み応えのあるアンソロジーでした。2022/08/01
宇宙猫
19
★★★★ 全体的に面白かったけど、読み疲れた最後に訳の分からない話はやめて欲しかった。暗い話が多い中、薬を運ぶ「未来への言葉/高野史緒」が良かった。2023/03/06
緋莢
18
ジョージ・オーウェル『一九八四年』の100年後というのがタイトルの由来だそうですが、収録作品はディストピアものばかりというわけでもありません。仮想空間に引きこもってしまった若者を書いた福田和代『タイスケヒトリソラノナカ』や家だけでなく、会社や公共施設に備えつけられているAIアシスタントのネットワークを題材とした青木和「Alisa」という作品もあります(この2つは、結末がややあっさりしていて、もう少し読みたいな、と感じました)(続く 2023/09/05
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