集英社インターナショナル<br> 失われたTOKIOを求めて(インターナショナル新書)

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集英社インターナショナル
失われたTOKIOを求めて(インターナショナル新書)

  • 著者名:高橋源一郎【著】
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • 集英社(2022/05発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784797680973

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内容説明

タカハシさんの不思議な東京案内。六歳のとき、親に連れられ「夜逃げ同然」でやってきた東京。この大都会で引っ越しを数十回繰り返した作家は、コロナ禍の二年間、自身の思い出や土地の記憶をなぞるかのように歩き回った。御茶ノ水で学生運動に身を投じた青春を語り、新国立競技場で戦時下の学徒壮行会を想う。新宿では都知事選下の都庁を訪れ、新トキワ荘では赤貧の少年時代を回想する。ジブリ美術館で宮崎駿との、渋谷川で庵野秀明との交友を懐かしみ、皇居では昭和天皇のもうひとつの人生に思いを馳せる。読む人それぞれの「TOKI(時)」を思い起こさせてくれる、「極私的」東京探訪記。

目次

はじめに わたしがTOKIOを歩いたわけ
御茶ノ水 文化学院、夢の跡
新国立競技場 戦争とスタジアム
新宿 都庁舎で都知事選を
上野動物園 あつまれ動物の森
明治神宮とはとバス 「東京の歩き方」を片手に
トキワ荘マンガミュージアム マンガが若かったころ
三鷹の森ジブリ美術館 宮崎さんの話
渋谷 天空の都市と地下を流れる川
皇居 長いあとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

69
御茶ノ水、新宿、渋谷など、東京の各所を巡り、失われてしまった過去を求めて現在を歩くエッセイ。わたしの脳裏にちらつくのは昔の景色ばかりで、それがたまらなく懐かしい。著者とはまた色合いの違う懐かしさだと思うが、どこか共通するものもあるのかもしれない。もう二度と歩くことのない路地、入ることのない建物、ひとつひとつを慈しんだ。2022/04/14

ナミのママ

56
コロナ禍直前の2019年12月から2021年11月まで東京を歩いたエッセイ。文化学院・新国立競技場・都庁・上野動物園・はとバス・トキワ荘・ジブリ美術館・渋谷・皇居。どの場所も目に浮かぶ。各所を巡りながら歴史を説いたり、自分の過去を重ねたりが楽しい。1964年の東京五輪や学生運動は知らないが著者の視点で綴られるものは報道とはまた違う色がある。開演当時の動物園は知らなかったし、宮崎駿さんと著者の3時間の対談は想像だけでワクワクする。文化学院のアーチは懐かしい。10年後、この街・場所はどうなっているのだろう。2022/04/10

阿部義彦

23
集英社の季刊誌「kotoba」に連載されていたのの新書化だそうです。この題名からプルーストを連想した人は合格です。さて、コロナ禍の2年間に高橋源一郎さんが訪れた、東京の過去を多いに引きずっている、名所の数々です。文化学院の跡地から旅はスタートします、都庁、上野動物園、白眉は、トキワ荘漫画ミュージアムですね。場所を縦糸にそこにまつわる記憶や記録を横糸に歴史と心の旅が始まります。そして最後は皇居を巡ります。しかし、皇居をKOKIOとは、少し苦しくないですかねえ?失敬。加速度的に失われる景色達、温故知新。2022/05/16

Inzaghico (Etsuko Oshita)

12
新宿の章では、2020年6月末に都知事選直前の都庁前で、候補者のポスターを眺め、選挙公報を読む。泡沫候補者の公約にまでじっくり目を通し、ツッコミを入れていくくだりに笑ってしまう。皇居の章では、植物学者としての昭和天皇の顔を紹介している。昭和天皇といえば「雑草という名前の植物はありません」というお言葉が有名だが、こんな文章も残していらっしゃるとは知らなかった。「自然の保護はますます困難になるであろうが、自然に親しむことが大切である」2022/05/03

いのふみ

2
これは単なる回想ではない。複数からなる、過去・現在の時間や場所が交錯し、結びつく試みなのである。2023/02/09

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