内容説明
古来、人間は、木を伐ることで樹木の無限の恵みを引き出し、利用してきた。英国の沼沢地の萌芽更新による枝を使った石器時代の木道、スペインの12世紀の手入れされたナラの林、16世紀のタラ漁船のための木材づくり、野焼きによって森を育んだ北アメリカの先住民、日本の里山萌芽林。米国を代表する育樹家が、世界各地を旅し、1万年にわたって人の暮らしと文化を支えてきた樹木と人間の伝承を掘り起こし、現代によみがえらせる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
63
十日ほどを費やして12日読了。はじめは淡々と地道な記述が続く、が段々読む熱が高まった。読むほどになかなかの書と実感。国土の三分の二が山林や森の日本、木々への関心はもっともっと高くあるべき。2024/12/12
tamami
49
本書の訳者屋代通子さんは、あとがきで「本書に触れるまで、林業というものは、手ごろな太さになった木を一定の間隔で切り、周期的に植林して補っていくものという漠然とした認識しかなかった。…」と記しているが、筆者も全く同様な思いを抱いた。本書は人が古代以来樹木に対して行ってきた「萌芽更新」と呼ばれる剪定技術に関わり、木を伐ることで得られる様々な人への恩恵の事例を世界各地に探り、その歴史や現状を文学的表現豊かに謳い上げたものである。人間の歴史が、森や樹木の働きによって如何に豊かなものになってきたか、納得させられる。2022/06/14
どら猫さとっち
9
人間は古来から、樹木の恵みを引き出し、生活の糧にしてきた。石器時代から現代まで、どのようにして樹木を使い、そして親しんできたかを、本書は綴っている。欧米はもとより、日本の樹木の歴史も着目しているのが興味深い。樹木と人間の関わりは、人類史や自然科学の大きな礎になっている。樹木がなければ、人間の生活はどうなっていただろう。樹木の存在を見直すことは、自然とともに生きることの大きな要素ではないだろうか。2022/06/30
やいっち
6
十日ほどを費やして読んだ。はじめは淡々と、が段々熱が高まった。読むほどになかなかの書と実感。感想は休日に。国土の三分の二が山林や森の日本、木々への関心はもっともっと高くあるべき。2024/12/12
謡子
3
図書館で借りた。 どんな環境でもいったん芽吹いたからには手を伸ばそうとする姿勢。のびゆく枝、梢は時間を集約すると音楽に似ている。この本からも音が聞こえる。ふだんから木を見ている人だからかな。 それにしても、木々と一緒に生きてきたんだなあ。私も木は収穫というより伐採、切り倒して終わりなものだと思っていた。 ところで、育った木を見殺しにした罪悪感はずっと心の塊になっているものだ。手元に置きたい本。⇒というわけでご購入。萩尾望都の絵で想像してふぁーってなる。(1/21追記)2025/01/17
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