内容説明
彼らはなぜ生まれ、恐れられたのか
異形の者たちの本当の姿と人間の豊かな想像力に関する55のエッセイ
《正体をあばかれるモンスターたち》
サイクロプス 凶暴な一つ目の巨人
かまいたち 突如手足の皮膚を切り裂く
狢(むじな) 目も鼻も口もない顔
野襖(のぶすま) 顔に飛びつき窒息死させる
火車 死者の亡骸を墓場から奪う
あまびえ 江戸から伝わる疫病よけ
麒麟 良い政治のときに現れる
シーサーペント 鯨を負かす巨大なウミヘビ
ツチノコ 1970年代に一大ブームになった
ネッシー 20世紀最大のミステリー
……他、全55!
河合真維・イラスト
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
62
いわゆる「妖怪」の正体を身近な動物たちに求める。説明を聞けば、なるほどと思えるものが多い。かつての「と学会」の本と同じような構成になっているので、トンデモ・シリーズのノリが楽しい。注目すべきは、その動物が妖怪とされた経緯。これはまさに人間と動物のあいだのズレであるが、正体がわかったにもかかわらず、妖怪としての伝承が残ってしまい、現代にいたって、水木しげるのマンガに描かれたりする(笑)歴史的な流れの構造がよくわかる。その一方でUMAについては、未解明な部分があることを述べて、判断を保留し余韻を残している。2021/12/01
けんとまん1007
47
軽く読める読み物として、気分転換によい。なるほどね~、そんなふうに受けとるのかもね。それにしても、いろいろあるものだなあ~、しかも、耳にしたことがあるのが多いのが、何ともはや。2022/04/05
マツユキ
23
妖怪や、ファンタジー好きとしては、がっかりな部分もあるけれど、姿を見ることができない虫や鳥(確かに怖い)、今では当たり前の動物たちなど(ユニコーン!)、世界の広さを知ったような気がします。2022/06/10
香菜子(かなこ・Kanako)
17
モンスターにされた生き物たち 妖怪・怪物の正体とは?。稲垣 栄洋先生の著書。人間の想像力は無限。人間の想像力はすごい。人間の想像力でモンスターにされた生き物たちや妖怪・怪物はたくさんいるけれどどれも個性的で楽しい。本当に怖くて仕方のないモンスターにされた生き物たちや妖怪・怪物もいればどこかかわいらしいモンスターにされた生き物たちや妖怪・怪物もいる。2023/08/18
A Y
9
幽霊の正体見たり枯れ尾花、恐れられた存在は実は何だったのか。こんな面白いミステリーはない!と思い図書館で借りてきた。題名から分かるように正体が生き物であること前提の一説。ん?と思うのもあり。モモンガ多過ぎじゃね?と思ったり。読みながらワクワクはしたけど、全てナルホド!とはならなかった。昔は夜が月明かりもなければ真っ暗だから、聴覚が研ぎ澄まされる。音から想像したり、夢に出てきたりしただろう。それはそれで楽しんだり恐れたり出来た。現代は闇もなく情報もすぐ手に入る。想像する機会が奪われてるなぁと思う。2023/06/06
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