内容説明
奥様は幽霊!? 『帝都メルヒェン探偵録』の著者が贈る、うるっときてきゅんとする、幽霊×女中の新たな物語! 昭和五年、天涯孤独の少女・結月は霊感が強いことから周囲の人に気味悪がられていた。奉公先を追い出され、田舎から帝都・東京に出て仕事を探していた結月は、天方家で女中として雇われることに。天方家は、穏やかな主人の涼、朗らかで天然な奥様の閑子、素っ気ない息子の漣の、一見普通の三人家族。しかし実は、怪現象が次々起こることから、女中がすぐに辞めてしまう、いわくつきの家であった。働き始めた結月の日常は、主人の怪しい仕事を手伝わされたり、息子の式神に見張られたり、庭の大蝦蟇に話しかけられたり、子犬の霊につきまとわれたりと、奇怪な出来事に大忙し。しかし天方家には、さらに何か大きな秘密があるようで……。結月が女中として働く天方家をめぐる、不思議な日常と奇妙な事件を描いた傑作和風ファンタジー。エブリスタ人気連載、待望の電子書籍化!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
57
漂う大正ロマンの香り(実際は昭和初期だが)細々と働く女中の日常、拝み屋一家の不思議な生活と好物揃いで大満足の読書だった。なんならシリーズ化してくれてもいいかも。 2022/05/15
はつばあば
52
私の好みどストライク!(*^^*)。帝都というからには大正末期か。幼い頃「拝みや」の母について回った村で母親が亡くなり10才の頃から世話になった家での女中奉公も息子に惚れられ・・東京に出ることになった。紹介された家では・・住み着く女中がいないいわくつきの家。奥様は幽体離脱ができる??。昔あった「奥様は魔女」じゃないですが和風幽霊モノ。ちょっと主婦業の息抜きにどうですか?息子も亭主もそれなりに可愛いですよ。勿論一番素敵なのは幽霊?な奥様ですが(*^^*)。2024/02/28
りんりん
10
時は大正。人には見えないものが見える結月が女中として勤めることになったのは天方家。明るい奥様は、実は霊で・・・。漣はつんけんしすぎかな。2022/10/13
えむむ
8
ヒロインの健気さが嫌みなく、他の登場人物も型通りだけど魅力的で読後感良好でした。 相手の男の子が繊細すぎる気はするけど、ラノベならありかも。 伏線もまだ色々残ってるので、次回が楽しみです。2022/10/22
まり
6
図書館本。人には見えないものが見えるのは、いいような悪いような…ちょっと怖い、でもちょっと羨ましかったりもする。閑子さんの無邪気さが可愛らしくて結月ちゃんがお嫁さんになっても仲良く出来ると思う。漣くんの思いっきりのツンデレにはビックリだったけど。子犬の霊のところは何だかちょっとウルウルした。2022/10/03