内容説明
《竣工55周年記念出版》
来る者を拒まず、去る者を追わず――
その存在は常に変わりゆく時代とともあった。
1966年から変転を続けるNBW(中野ブロードウェイ)の世界へようこそ
屋上プール付き分譲マンションと「まんだらけ」などのサブカル店舗群が同居した異空間。活況のインバウンドとコロナ禍を経て、“昭和の不沈艦” は今なおアメーバ的進化を続ける。
当地に暮らす著者がその全貌に迫った異色ルポ。
中央線文化圏を先導した巨大建造物の伝説と現在
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〈本書に登場する中野ブロードウェイのお店とゆかりの人々〉
■古川会長率いる「まんだらけ」
■激安弁当の「シャルマン」
■8段ソフトクリームの「デイリーチコ」
■店内コンサートで賑わう「中野名曲堂」
■高級時計店の老舗「ジャックロード」
■占いの「染心堂」「ばるばら」
■村上隆の「Tonari no Zingaro」
「TRIO」三田隆司、渡辺浩弐、大槻ケンヂ、タブレット純、沖縄電子少女彩、春日武彦、青島美幸、金子義孝……他多数。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
65
東京の北東部に生まれ育った私に、中野は未開の町でした。意識したのは、青島幸男さんが中野でスパゲッティ屋さんをされていることを聞いたときです。この著書で知りましたが、青島さんもブロードウェイの住人だったのですね。最近は近くに落語を聴きに行くことが多いのでブロードウェイも覗きますが、独特の文化というかまんだらけが作り上げた世界観に支配されているように感じます。それは居心地が悪いことはありません。知らない世界という新鮮さとずっとこだわり続けている固執された頑固な一面を感じます。もはや文化施設なのでしょう。2022/06/19
読特
49
都知事が住んで、ジュリーも暮らした。弁当屋あり、工務店あり。まんだらけが占拠して、時計屋が来て、外国人が爆買い。築56年。ハイソな住まいが、水漏れに悩まされる住居に。こだわる人あり、出ていく店あり。…サブカルに興味があるわけではない。この建物にも行ったことがあるか定かではない。中野という地名に魅かれて手に取った。新宿まで5分。特快止まり、緩行線も東西線も始発で座れる。中央線ユーザにとって羨ましい駅。「ブロードウェイ万歳!」とまでは思わないが、それでも楽しめた。デイリーチコの8段ソフトは是非食べてみたい。2023/05/08
akihiko810/アカウント移行中
31
中野ブロードウェイに住む著者が、サブカルの聖地中野ブロードウェイの成り立ちと現在を語る。印象度B 中野ブロードウェイって上の方は居住エリアだったのは知らんかった。テナントだけじゃないのね。自分にとって、中野ブロードウェイ=まんだらけ、なのでまんだらけの項を読んだ。あの雑多で暗いマニア向けなところがいい。同じサブカルでも、「中野はノスタルジー、秋葉は最新・未来志向」とこち亀で喝破されているそうで、なるほどと思う。中野ブロードウェイには腕時計屋の進出が目覚ましく、海外(中国)の富裕層オタクが買いにくるという2022/12/23
kei-zu
31
中野ブロードウェイは楽しい。でも、確かに数ヶ月前に訪れた時は、本書で指摘のとおり高級腕時計のお店が増えていた印象があります。 だが、まんだらけの隆盛を含め、変化を経てきたところに今のブロードウェイはあるのだろう。 建設の経緯や、著名な過去の入居者のエピソードも楽しい。天井が低いのは、床面積を稼ぐためとはね。 また、覗きに行きたくなりました(。・ω・。)2022/06/11
Toshi
26
自身も中野ブロードウェイに住む著者による、中央線の九龍城とも呼ばれる複合ビルの、成り立ちと、それを巡る人々のルポルタージュ。上層階が居住区と言うのは知っていたが、ジュリーや、岸部一徳、青島幸男が住んでいたとは知らなかった。時代の先端を行くモールから、オタクカルチャーのメッカへの変遷。この本を読んで久々にまた訪れたくなった。2022/08/04
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