ボマーマフィアと東京大空襲~精密爆撃の理想はなぜ潰えたか~

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ボマーマフィアと東京大空襲~精密爆撃の理想はなぜ潰えたか~

  • ISBN:9784334962555

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内容説明

一晩で10万人以上の命を奪った東京大空襲は、いかにして現実のものとなったのか。精密爆撃のための照準器を発明した天才オランダ人、市街地爆撃に罪悪感を感じないイギリスの司令官。ナパームを生み出したハーバード大の化学者。そして航空機に戦争の未来を夢想した「ボマー(爆撃機)マフィア」こと米陸軍航空隊戦術学校のリーダーたち――それぞれの思惑を通して空前の殺戮の裏側を描くノンフィクション。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たまきら

48
読み終わって混乱している。彼の他の著書同様、事実や状況が丁寧に整理され、わかりやすく説明されているが、同時に著者の戸惑いが伝わってくる。なぜ、私はこの恐ろしい戦争犯罪をしらなかったんだ?という素直な驚きが、彼を戦災資料センターに向かわせる。そして、さらに驚く。日米政府が忘れさせようとしているこの空襲を記念する資料館が私費で作られていることに…。著者の戸惑いは私の戸惑いでもあり、読みながら強い既視感を覚えた。友人・エイドリアン・フランシスの作品についても記述があります。2023/02/21

緋莢

13
〝ボマーマフィア”。インパクトのある言葉ですが、これは1930年代の航空隊戦術学校のリーダーたちの異名のこと。 彼等は高高度から白昼に精密爆撃をする、というアイデアを持っていて…そもそも、戦争に飛行機が登場したころから、<戦場で数百万を殺さずとも、上空から舞い降りて 選定された目標を爆撃するだけで、敵をひざまずかせることができると信じていた>というパイロットがいたそうです。 爆撃照準器の発明により、それが決して夢物語ではなくなったのですが…(続く2024/10/14

読書熊

5
米国側が東京大空襲を実行した経緯が描かれる。読めて良かった2022/06/24

駒場

5
"マシな戦争"(そんなもんあるか?)を夢見て「高高度から漬物樽を爆撃する」精密爆撃を追求するボマーマフィアの一員・ハンセルと、戦争を終結させるためなら「夜間低高度ナパーム弾爆撃で民間人を殺し尽くす」ことを厭わないカーティス・ルメイ(なんと日本から勲一等旭日大綬章をもらっている!)。欧州の雲と日本上空のジェット気流に敗北したハンセルは退き、ルメイがたった6時間で東京を壊滅させることになる、その歴史に超迫力ある筆致で迫る……日本じゃ原爆に隠れがちな大虐殺の裏を描く、恐怖の胸糞プロジェクトXである。オススメ2022/06/19

Uyosuke

3
グラッドウェルの作品はいつもとても素晴らしい。東京大空襲博物館には必ず行ってみようと思う。2022/05/29

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