内容説明
あるところに,忙しすぎて魂をなくしてしまった男がいた.男は医師の助言にしたがい,迷子になった魂をじっと待つことにする.すると――.ノーベル文学賞作家トカルチュクが,コンセホのノスタルジックな絵とともに贈る,子どもたちと,忙しい大人たちのための,大切な魂のものがたり.2018年ボローニャ・ラガッツィ賞受賞作.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.
目次
迷子の魂
自分をさがして 『迷子の魂』解説
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
127
ノーベル文学賞を受賞した作家による絵本です。自分自身がわからない人すなわち迷子の人が医者の言葉によって待っています。最後には・・・・。ということで絵と相まって不思議な印象を残してくれます。本の装丁なども素晴らしいです。2021/09/27
けんとまん1007
98
何よりもスピードを要求される今の時代。手をかけること、考え抜くことを忌避する今の時代。消費することが第一である今の時代。そんな時代への警鐘の本だと思う。立ち止まって、考え抜くことの大切さを考える。2022/05/19
吉田あや
97
忙しく走り回る人で溢れる世界。ヤンもまたどこか遠くに自分の魂を置き忘れてきてしまった一人だった。しかし彼はその事実に気付くことなく、心がからっぽな身体と共に普通に暮らしていた。忙殺される日々を生きる現代人へのトカルチュクのメッセージが込められた寓話。言葉少なに語られる物語に添えられたヨアンナ・コンセホの挿画が素晴らしく、魂との再会を待つモラトリアムな時間を鮮やかに描き出す。時を跨ぐように挟まれた半透明なページは心の靄を思わせ、絵の演出も細やかで美しい。(⇒)2021/03/26
アキ
91
2019年のノーベル文学賞作家オルガトカルチュク文の絵本。2018年ボローニャ・ラガッツィ賞受賞。賢い老医師は言った「わたしたちを上から見たら、忙しく走り回る人で世界はあふれかえっているでしょう。そしてかれらの魂は、いつも背後に置き去りにされて、迷子になっています 。魂にはじぶんが主を失ったのがわかるのに、人びとは魂をなくしていることに往々にして気がつかない」賢い老医師は教えた「あなたはどこか落ち着ける場所を見つけて、そこでじっくりじぶんの魂を待つべきです」幾日も幾年も過ぎて、ついに、、。美しい絵本です。2020/12/06
Vakira
89
オルガ・トカルチュクさんの最新作は絵本。絵はヨアンナ・コンホセさん。魂って何?自分を動かしている生命の源?自分を自分たらしめるもの?魂が抜けてしまうと自分の名前さえ判らなくなってしまう。魂の抜け殻になっても生きてはいける。でも僕って何だ。僕が早く生きすぎると魂はついて来れない?では魂が付いて来られる様、ゆっくり生きよう。やあやあやっと来たね。魂は君だったか。絵本の面白いところ。左のページに僕の魂。右のページに待っている僕。ページをめくると少しずつ変化。これが物語っている物。想像が膨らみます。2020/12/27
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