内容説明
日本には私小説と呼ばれる小説の方法がある。それなら「私解説」というのもあっていいのではないか――。二十五歳の家出と五十一歳の出家が、私の生涯の最も大きな「事件」であった。自分の出家の原因を問うことが、出家以後の私の作家としての仕事であったのだ。自身の小説を読み解き、創作の秘話を交えて綴る自伝的エッセイ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちびたぬき
5
正直寂聴さんの小説はあまり読む気にならず、今までに『夏の終り』と『女人源氏物語』しか読んでいなかった。 この本は、「瀬戸内寂聴全集」に収録された自作の解説を1冊にまとめたもの。朝読書にちょうどいいと思い、少しずつ読んでいった。寂聴さんの伝記を読んだような気持ちになった。小説家としての眼差しで数多くの人を眺め、数多くの偉人に会い、数多くの作品を生み出しながら、決して驕らない姿勢。いつしか夢中になって読んでいた。読みたい小説が一気に増えた。少しずつ読みたい。2023/05/20
lovejoy
0
★★★2023/12/18