内容説明
追随を許さぬ新型コロナ追跡システムで各国政府や国際機関の対策を支えるだけではない。コロナ禍を予言、ウイルスの配列をいちはやく解析、重篤な状態に陥った米大統領の命を救い、フェイク情報と戦う先頭に立つ――専門家を育てながら、専門分野の横断を奨励する研究環境は、人類を疫病から守る砦だ。読み応え満点のパワーレポート。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
5
「ジョンズ・ホプキンス大学健康安全保障センターは、2019年、その後の新型コロナ危機を予見するかのように、コロナウイルス発生に際して誤情報や偽情報が流布した際のリスクコミュニケーションのあり方についてシミュレーション訓練を実施していた…パンデミックが起きた場合、最も重要な懸念材料であり、最大の弱点となる部分は、事実と虚構をどう区別するかであることを予見していた…コロナウイルス危機で明らかになったように…ワクチンの中には極めて小さいマイクロチップが埋め込まれているなど根拠のないデマや偽情報が大量にあふれた」2023/08/18
keitakenny
4
残念ながら期待外れでした 特段、新たな情報は得られず、インタビュー対談も他所からの拝借で取材?も広報レベル 著者が産経編集局と後から知り、内容に納得 コロナ報道に関わる箇所の当該大学の動きを記した 図書館本で良かった2022/07/31
takao
2
ふむ2022/09/29
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1
COVID-19ダッシュボードも2020年1月22日にできたという。元ニューヨーク市長でJHUのOB, 35億ドル以上寄付をしたマイケル・ブルームバーグ氏の名前が冠された公衆衛生大学院。2019年には大学全体で3兆ドルを研究に投じるなど41年連続で全米第一位の研究費投入。ペンシルベニアのクエーカー教徒により1876に設立。全米初の研究大に位置付けた。ニッツェ国際関係大学院やピーボディ音楽学院、応用物理学研究所があるというのを初めて知った。 2025/04/16
benkyo_pokechan
1
世界的に注目された同大のコロナウイルス追跡サイト誕生の経緯を端緒として、同大学の研究活動への注力を描いている(4兆ドルもの研究開発予算をつけており、全米一)。特に驚いたのは、2018年段階でコロナパンデミックを予期したといえるような提言書を出していること(呼吸器感染症の恐れ、mRNAワクチンの開発の重要性、研究施設からのウイルス漏洩の恐れの指摘等)。後半は同大とはほぼ関係なく、反ワクチンの文脈でリスク・コミュニケーションの重要性を述べている。ニュージーランドが対策に奏功しているということは知らなかった2022/06/07