内容説明
父の跡を継ぎ、料理茶屋で料理人を務めるおせん。親方の板前とたびたび衝突しては、稲荷堀の水を眺めて心を静めていたが……。江戸下町の堀を舞台に、市井に生きる人々の人情を鮮やかに描いた感動の傑作短編6編を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
のびすけ
22
宇江佐真理さんの安定の江戸人情もの。とてもよかった。家族、男女、人と人との繋がり。どのお話も愛があふれていて、じんわりと心に沁みる。「おはぐろとんぼ」の上方訛りのおゆみちゃん、「御厩河岸の向こう」の前世の記憶を持つ勇助に、涙ほろり。2024/07/23
rokoroko
19
短編集。一つ一つ丁寧に読んだ。宇江佐氏の話をじっくり読んだ、御厩河岸の向こうという話が面白かった.。下町で川の近くに住んでたのだけど、昔の川の匂いが漂ってくるような話だった2025/12/19
ごへいもち
18
ほっこりする話が多い。表題作は好きではないけれど2023/06/26
Y.yamabuki
17
沁々とした趣の短編集。何れの話も派手さは無く、切なさと共にしんみり語られる。ハッピーエンドではない物もあるけれど、その後の穏やかな暮らしが想像され、読後はむしろすっきり。通底する人の情、温かさが有るからだろう。何れの話も良かったが、好きなのは「ため息はつかない 薬研堀」“おふみ”さんナイス!宇江佐真理さん、初読み。嵌まりそうな読み心地だ。2022/04/26
Hugo Grove
10
読了2022/05/14
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