内容説明
アフリカを出た人類が宇宙移住をもくろむまでの歴史をたどる
壮大な歴史ノンフィクション!
人類は、私たちの祖先がアフリカから足を踏み出したときから
生存と繁栄のために冒険の旅を続けてきた。
そしていま、冒険の最前線は宇宙になった。
本書はSpaceXの宇宙工学者が最新の研究成果を交えて「未知の世界」に挑み続けてきた人類の歩みを描くユニークな歴史ノンフィクション。
人類史が宇宙開発の未来図と結びつく稀有な一冊!
なぜ地球から宇宙へと旅する必要があるのかと尋ねるのは、私たちの先祖に、
なぜアフリカ大地溝帯という境界から外へと出て行くべきなのかと尋ねるのと同じだ。
たいていのニーズは満たされているのに、なぜ外の世界へ出て行く必要があるのか。
……重要なのは、現時点における可能性の限界に身を置くことで、
過去には解決できなかった問題を解決するためのインセンティブが生まれるという点だ。
(本書「プロローグ」より)
ゆりかごを出て/初期の放浪/海の人々/古代世界の探検者たち/越境するギリシャ・ローマ/北からやってきた「蛮族」たち/初期の遭遇/もう一つの地中海/中国の大航海時代/インドへの航路/略奪と黄金/世界一周/貿易の帝国/開かれる大陸/科学のフロンティア/氷と雪の大地/空へ/宇宙競争/ロボットの目を通じて見た世界/未来へ/火星への道/宇宙旅行者への道/星間を旅する/異世界の生命/最終目的地
(本書「目次」より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
taku
12
takuホイホイなタイトルに釣られてみれば、いにしえから未来までのロマンと、人類がたどる悠久の冒険に浸れる嬉しい今年の一冊目。陸から海、極地、空、そして宇宙へ。ホモ・サピエンスは、リスクを乗り越える探求心と好奇心を受け継いでいる。さらに欲望も。近代グローバル社会を形成した大航海時代の原動力は欲望だろう。宇宙を知り、乗り出す理由が人類の生き延びる道というのは残念でも、必然性もまた原動力。人類の明るい未来を信じる著者の、これまでの探検と、これからの探検。俺も未来に期待しているよ。2024/01/05
pinevillageKNG
4
太古から人間の冒険に焦点を当てて現在までを振り返る壮大なフロンティア史。アメリカ大陸はコロンブスより遥か以前に発見されていた、有人飛行を最初に行ったのはライト兄弟ではなかった、など歴史として学んだ常識がことごとく覆されていく展開は痛快である。歴史に埋もれたヒーロー(あるいはヒール)はたくさん居た。歴史に名を残さなくてもその人生は喜びに満ちていただろうことは想像に難くない。この歴史を読んだあと、自分はどういう人生を歩むか改めて問い直したくなる。これほど心躍るノンフィクションはなかなかないのでは。2023/12/17
さぶろうの領土
3
とても面白かった。一口に【越境・冒険】と言っても、時代や地域によってその目的も、それがもたらした成果や影響も全然違う。住む場所を探して、外敵に追いやられて、領土を広げるため、商売のため、名誉のため、国の威信をかけて、地図上の空白を埋めるため、好奇心。教科書に出てくるような人たちも出てくるが、普通の歴史では言及されないような冒険者も出てきて、興味をそそられる。すでに関連本を五冊買った。こういう通史やテーマ史っていうのはカタログだよね、新しい興味を見つけるための【カタログ】私はまんまと買わされたのです2023/06/05
Go Extreme
1
起源: ゆりかごを出て 初期の放浪 海の人々 古代世界の探検者たち 越境するギリシャ・ローマ 世界の再発見: 北からやってきた「蛮族」たち 初期の遭遇 もう一つの地中海 中国の大航海時代 インドへの航路 略奪と黄金 世界一周 近代: 貿易の帝国 開かれる大陸 科学のフロンティア 氷と雪の大地 空へ 宇宙競争 ロボットの目を通じて見た世界 『スタートレック』への道: 未来へ 火星への道 宇宙旅行者への道 星間を旅する 異世界の生命 最終目的地2022/05/11