竹書房怪談文庫<br> 弔い怪談 呪言歌

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竹書房怪談文庫
弔い怪談 呪言歌

  • 著者名:しのはら史絵【著】
  • 価格 ¥748(本体¥680)
  • 竹書房(2022/04発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 180pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784801930896

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内容説明

「呪われた者が、黙らされる」
苛めの主犯格が授業中、突然歌い出す。
恍惚とする教師。
その後、恐怖の事態が…
――「怒りの日」より

魂が吐き出す怨念はあの世から霊を呼ぶ。
ぞわりと粟立つ情念の怪奇実話!

体験者の内奥に肉薄し、繊細に聞き取りを重ねて綴った著者渾身の実話怪談。
●クリスマスの朝、友達が欲しいと願う少女の前に現れた自分だけに見える友達。
だが、その姿はヤクザのような風貌で…「叫び」
●急な腹痛に駆け込んだ駅高架下の古い和式便所。
ガタガタという振動がやけにするのだが…「工事」
●実家の父から届いた従兄の訃報。精神を病んだ母から逃れるように家を出て十年、
久しぶりの帰郷で彼を待っていた恐ろしすぎる真実とは…「うつつ」
●幼い頃に父を亡くし、母一人子一人で育った少女は中学で壮絶な苛めを受ける。
怒りに震える母は亡き夫の写真に念を込め…「怒りの日」
他、収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

67
実話怪談集。全体的に家族の話が多い。血は水よりも濃いというが、それだけにそれが裏返った話は陰惨なものばかり。家族という狭い世界で歯車が狂えば目も当てられない。兎角嫌な印象を受けたのは母との確執の末家を出た後従兄の葬儀に帰った時の出来事「うつつ」や、最後の真相の部分で微妙な気分にさせられる「叫び」等かな。逆に応報を語った「金木犀」や「怒りの日」は、ある意味型に嵌ったものをだされたなという気持ち。かといえば「冷蔵庫」や「血と硝煙」といった理由が不可解なものも混ざっている。嫌と理不尽が混在したいい怪談でした。2022/05/18

高宮朱雀

14
報いを受けるってそれに至る確固たる理由も存在するけれど、今著に於いては不可抗力というか…良くない偶然の重ね合わせによる逆恨み染みた内容も多かったと思う。 でも悲しいかな、読後に記憶に残るほど印象強い話がなく、興醒めしている。2022/05/09

qoop

11
読み心地の悪さが後を引く〈うつつ〉、子供の悪夢を具現化したような状況が嫌な〈奇妙な客〉など、逃れようのない悪縁を書いた家族にまつわる厭怪談が多い中で、突拍子なく奇妙さに奇妙さを重ねたような〈血と硝煙〉が印象に残った。血縁のような辿れる関係性を日常と非日常の間に措定する怪異ではなく、意味不明だが繋がっているとしか思えない不気味な関係性が見て取れる怪異に惹かれるのだと気付かされた。まさしく嗜好が顕れるな、と。2022/05/26

ナオ

4
家族間にまつわる怖い話がメインの印象。 家族がこじれると、離れるに離れるられないし、複雑で、そこに怪異が加わるととんでもなく無残になるなと思いました。 「血と硝煙」はそんな中でも、家族とは全く関係ない、殺人事件に絡む不可解な話だけに 印象に残った。2022/05/20

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