内容説明
この社会に生きる全ての人々がきっと笑顔になれる、唯一無二の“ラブでない”コメディ
「恋愛や性的な話を振られてもよくわからない。でも愛想笑いをしていれば大丈夫……」
咲子は、そんなもやもやとした気持ちを家族や友人、同僚に理解されないまま、恋愛や結婚を促され続け、居心地の悪さを感じていた。そんなある日、「アセクシュアル・アロマンティック」というセクシュアリティを自認する男性・高橋と出会い、驚くと同時にどこか救われた気持ちになる。
誰にも恋愛感情を抱かず、性的にも惹かれないふたりが、自分たちなりの生き方を模索すべく始めた共同生活は、家族、同僚、元彼、ご近所と周囲に波紋をひろげていく。その生活の先にある、それぞれの「幸せ」のあり方とは!?
NHKで話題沸騰のドラマ「恋せぬふたり」の小説版!
ドラマの脚本を手がける作家・吉田恵里香による完全書き下ろし!
〈目次〉
第1章 「兒玉咲子、高橋を知る」
第2章 「高橋羽、擬態を試みる」
第3章 「咲子、自分語り再び」
第4章 「高橋、未知との遭遇」
第5章 「咲子、お別れをする」
第6章 「咲子、次に進む」
第7章 「咲子と高橋と、一人の女」
第8章 「恋せぬふたり」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
82
【なんにも決めつけなくてよくないですか?家族も、私たちも、全部カッコ仮で】NHKドラマ「恋せぬふたり」の脚本家・吉田恵里香がノベル化。<恋愛や性的な話を振られてもよくわからない。でも愛想笑いをしていれば大丈夫>。咲子は、そんな気持ちを周囲に理解されないまま、恋愛や結婚を促され続ける中、「アロマンティック・アセクシュアル」というセクシュアリティを自認する男性・高橋と出会う――。「家族とは居づらい。でも恋人を作るつもりはない……自分の居場所、自分のお城は自分で作るしかない……でも……」。大満足な小説でした!⇒2023/02/02
kotetsupatapata
79
星★★★☆☆ “性の多様性”が叫ばれている昨今ですが、それ以上に“家族の在り方”や自分が何者であるかを問うた作品でした。 口では“ありのままの自分らしく生きる”なんて軽々しく言えますが、それはあくまでも多数派の論調であり、少数派は奇異な目で見られたり、世に言う「普通」の考えを押し付けられたりと苦悩する姿が印象的でした。 ラスト咲子の『私の幸せを決めるのは私だけ』という独白がこの本の全てなのでしょう。 本当の意味での個々を尊重する世の中になってもらいたいものです。2022/09/18
えんちゃん
78
NHKドラマのノベライズ本。ドラマは観ていなかったけれど、キャスト(高橋一生さん・岸ゆきのさん)がすてきなので。他者に恋愛感情を持たず性的に惹かれない男女の、ふたり暮らし物語。普通・奇跡・運命・家族。こういう言葉を言われるだけで、傷付く人がいるなんて。私が知らない形の、恋愛抜きの幸せ。より細分化されたマイノリティ勉強本。また脳をアップデートしなければ。2023/07/25
涼
75
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/06/post-b86e63.html NHKのドラマであったようで、高橋一生が演じたという高橋羽を観てみたいです。2024/06/26
ぶんこ
74
心に沁みる言葉「私の人生に何か言っていいのは私だけ。私の幸せを決めるのは、私だけ」というのに思わず「そうそう」と相槌をうっていました。男女は恋をして結婚して子供を産んで、それが幸せって、それが、ではなくて、それも 幸せ。みんな違っていい。決めつけないで、押し付けないで。理解しあって、どんな時も味方でいてくれる関係の家族があってもいい。羽と咲子、そして咲子の周りの人々も味方どおしなのがいいですね。カズの「俺、家族になれなくても親戚のおっさんくらいのポジションではいるつもりだから」も、最高!2022/07/28
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