内容説明
江戸の男たちの衣装は職業別の仕事服であった。そんな世の中で、男たちは、ときに歌舞伎の影響をうけながら、洒落を楽しみ、粋な装いを競い合った。武士から町人まで、その衣装、髪形、履物、旅姿などを紹介する。時代小説、歌舞伎、時代劇を楽しむために、デザインや創作の参考に、プロも一般読者も楽しめる、江戸の男たちの服飾カラー大全でもあり、職業案内でもある。
目次
一【衣服の歴史】
一 古代から平安時代までの服飾
二 鎌倉から桃山までの服飾
二【江戸時代】
一 服飾全体・色
二 「小袖」と「着物」
三 江戸時代の生地
三【武家服飾】
一 武家の家格と儀礼服
二 礼装・公服 三種類の裃
三 一般武士の礼装・外出着・日常着
四 男の着物全体 武家・町人
五 羽織
六 袴
七 男帯
八 一般武士(下級武士)
九 武家奉公人 中間・小者
十 僧衣・文化人系
十一 初期の特徴ある人々
四【町人男服飾】
一 町人男の礼装
二 町人男の準礼装・外出着・ふだん着
三 商人・大店
四 商人・表小店
五 商人・物売り
六 職人
七 職人の種類
八 職人の衣服
九 町人の上着 男女
十 日用・日雇い
十一 自由人
十二 火消の衣服
十三 中期の豪商と札差
五【男の粋】
一 通人、粋
二 歌舞伎からの流行
三 男の粋な装い
四 男の装身具
六【男の髪形】
一 江戸初期 髪油なし、ぼさぼさ頭
二 江戸中期 お洒落にかける技巧と男心
三 江戸後期 粋を表す銀杏髷
四 男の髪油・元結・髪結い床
七【その他】
一 地方、農漁山村の人々
二 雨具、旅の装い
三 履物
四 手拭・浴衣
あとがき
主な参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がらくたどん
64
文庫版江戸の装い男性版。女性版ほど人気がないのか書店店頭になくて取り寄せて頂いた。男性の衣服(特に外着)は「職業・身分が一目で識別できること」がまず肝要との事。確かに急激な人口流入で貧富と身分も連動しない江戸の街で、トラブルを減らすには擦れ違う相手が遠くから一目で「どんな態度をとるべき相手か」が分かった方が助かる。その分、オフ日は羽織の丈や裏地に凝るとか帯の結び方で「一味違うオレ」を演出したり(わざわざ朱帯を腹部に締める腹切り帯スタイルなんてのも)敢えて地味色・地味柄を重ねて通を気取るとか。お化粧男子も♪2023/08/14
圓子
2
挿絵は多いけれどもそれでも文字情報に追いつかず、画像検索しながら読む。お武家は堅苦しいし、上層町人もふと空しくなりそうだし、季節の物売りにでもなってぶらぶら暮らしたい。2022/07/26
KT1123
2
江戸時代の男性の衣服や持ち物などの文章と図解の文庫版。江戸時代も長いから、開幕初期と幕末では色々違うらしい。身分によっても服装は歴然と変わるよう。髷の変遷も、なかなか面白い。江戸時代の方が、おしゃれに気を使っていそう(^-^)2021/12/16
tbtmtk
0
男性の衣服は職業別、というのがおもしろい。ひと目で、この人はどういう属性であるかがわかったということ。シンプルで潔い感じがする。2024/07/21
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