講談社学術文庫<br> 世界鉄道文化史

個数:1
紙書籍版価格
¥1,353
  • 電子書籍
  • Reader

講談社学術文庫
世界鉄道文化史

  • 著者名:小島英俊【著】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 講談社(2022/05発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065277089

ファイル: /

内容説明

鉄道とは、人類のドラマである!
その胸躍る軌跡のすべて

鉄道誕生から約二〇〇年――そこには、爛熟する豪華列車もあれば、等級制が生み出す人間模様もある。廃線問題が起こる一方で、座席や照明は進化し、激化するスピード競争はついにリニア開発までいたりついた。他に類を見ない独特な文化を生み運んできた鉄道の全軌跡を、第一人者が新聞や文学、写真や絵画を渉猟して描き切る、壮大にして無二の世界史!

「二等車は一等車の上流と三等車の大衆を分かつ、ちょっと曖昧な漠とした中間ゾーンであるだけに乗客心理は微妙であった。誰でも二等車に乗ると、あるいは乗れる身分になると、ほっと安心する。それでいい気になって、不遜な態度で乗務員に接する、知らぬ男女の二等客が思わぬ不倫関係で突如途中下車してゆく……」(「第六章 等級制と社会」より)

[本書の内容]
第一章 のびゆく鉄道
第二章 コンパートメントと大部屋式
第三章 無謀なスピード競争は終わったが、スピードはわが命
第四章 鉄道旅行の時代
第五章 鉄道快適化物語
第六章 等級制の人間模様
第七章 日本にもあった「一帯一路」
第八章 鉄道はデザインの宝庫
第九章 超高速時代と反芻
第一〇章 豪華列車からクルーズ列車へ
第一一章 芸術が描いた鉄道
第一二章 リニア新時代と鉄道の公益性

目次

第一章 のびゆく鉄道
第二章 コンパートメントと大部屋式
第三章 無謀なスピード競争は終わったが、スピードはわが命
第四章 鉄道旅行の時代
第五章 鉄道快適化物語
第六章 等級制の人間模様
第七章 日本にもあった「一帯一路」
第八章 鉄道はデザインの宝庫
第九章 超高速時代と反芻
第一〇章 豪華列車からクルーズ列車へ
第一一章 芸術が描いた鉄道
第一二章 リニア新時代と鉄道の公益性

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

107
甥っ子のひとりは駅の発車ベルや案内放送ばかり録音している鉄オタだ。あまりに関心が狭すぎると思うが、逆に鉄道の歴史や文化全般に興味があるなんて素人レベルの鉄道好きだと反論される。それでもディープな世界よりは、2世紀近く人類史と共に歩んだ鉄道の発展を眺める方がよほど楽しい。鉄道会社設立や国有化プロセス、個別に取り上げられてきた寝台車や高速列車の発達、団体旅行と等級制の推移などが、すべて1冊でわかる本は便利だ。トイレや冷暖房、デザインや文学、絵画まで広く言及されており、本書を片手にオリエント急行に乗りたくなる。2022/07/16

まーくん

90
わたしの鉄道に対する関心は、かつては「鉄道ジャーナル」誌を買っていたが、今は書店で立ち読み、そんな程度です。著者小島氏は鉄道史の分野で多くの著作があり、本書は既刊の角川選書『鉄道という文化』の大幅な増補改訂・再構成とのこと。まあ、鉄道一般のデパートといった趣。英米の鉄道開発、それを導入した日本の陸蒸気。スピード競争、鉄道旅行の変遷、食堂車や寝台車などの車両、等級制やデザイン、満鉄や欧亜連絡鉄道、豪華列車の話。鉄道を舞台にした小説。パリのオルセー美術館は元は駅舎だったとかまで。文化史は誠に守備範囲が広い。2022/09/13

がんもどき

6
タイトルから世界の鉄道をつぶさに見ていく内容を期待したが、思ったより日本の鉄道中心な内容で、ちょっと肩透かしを食らった。鉄道黎明期のSLからディーゼル機関車、電車に至るまでを丁寧に書いていて、読んでためになったと思う。小説の世界に過去の鉄道の世界を見る試みは楽しく、夏目漱石と鉄道という結びつきは少し思いつかなかったので、その視点で一度読んでみたいと思う。自動車と航空機が台頭してくると鉄道は赤字になっていったとあるが、小回りの利く便利さを求めると、それも仕方のないことだと感じる。2022/06/05

しょー

2
世界鉄道文化史、という書名ながら、日本の話も多く、文章もとても読みやすい。読んでて楽しい本でした。講談社学術文庫にしては読みやすい方ではないかと思う。 最後の最後に、現時点で話題というか物議を醸しているというか、日ロ間の話や日韓トンネルに触れられるとは、何とも言い難い。2022/09/28

Takahide✈Yokohama

2
タイトル通り『文化」の切り口で鉄道の建設や車両、高速化をまとめた本です。第二章の図絵の作成者が同姓だが、家族が書いたのかな?余話5の筆者作成の地図が変なのが気になった。音威子府の位置が北過ぎる。2022/07/26

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/19594213
  • ご注意事項