内容説明
中央オリヴィア王国の前女王暗殺の大罪人・ヴァイスは、処刑執行の直前にエリザベス二世に命を拾われ「女王の番犬」として、ブラッドフォードという名を与えられた。
それから五年後、戦乱が続いていた中央・東端・西部の三国はついに停戦条約を結ぶことになった。
しかし会談の日が迫ったある日、オリヴィア王国の君主の証である『エリザベスの鏡』が何者かに盗まれる。
ブラッドフォードは停戦条約締結の日までにエリザベスの鏡を取り戻すことができるのか――?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
綾@新潮部
31
最初に登場人物と地図があるファンタジー小説。登場人物の名前や地名などがカタカナなので不安だったけど、何の問題もなくすんなりと読めた。主人公がかっこいいのはともかく、女王もリオもシドもかっこいい。ファンタジーだけではなくミステリ部分も好きだなぁ。話は丸く収まった感じではあるけど、続編にも期待してしまう。リオのスピンオフみたいなのも読みたいなぁと思った。完全にリオ推しw2022/12/14
ち~
26
隣接する三国にからむ陰謀と盗まれた各国の君主の証。中世の西洋を思わせる背景でのファンタジーでもあり、ミステリーでもある。平和を願うわずか15歳の女王と、番犬と呼ばれる従者が活躍する。ファンタジーの王道である忠誠と友情も盛り込まれ、とても楽しめた。このスケールの話が300ページ弱に上手く纏められてるのは凄い!!でも、倍のページ数で、じっくり楽しみたいとも思った。番犬たちの活躍、リオの成長、アルフォンスのその後…もっと読みたい!!2023/07/28
鶯@芒羊會
6
冒頭に地図がある時点でワクワクする!序盤は少し混乱するところもあったけど、世界観の設定がしっかりしているのでそこが頭に入ってくるとすっと馴染める。国同士の争いに引きずられすぎず民を見つめる女王がかっこいい。エリザベスの鏡の真相も好き。キャラクターみんなが魅力的だけど、個人的にはちらっと出てきたジェイガン隊長が気になるのと、シドをもふりたい。続編出てくれたら嬉しい。2022/10/15
イカまりこ
5
KindleUnlimited 初読み作家さん。ちょっと説明足りなくて想像する部分はあるけど、楽しく読めた。だらだらと戦を続ける3国。その犠牲は力の弱い者なんだよね。10歳で突然一国の主になったエリザベス2世の選択が凄い。統治して5年、これからもっと豊かに平和になっていくんだろうな。国のトップに立つ者の矜持とか思想を見習ってって現実の大人たちに思ってしまう。国とともに死ぬ覚悟ができてる人っているのかなぁ。みんなあっという間に逃げちゃいそう。シリーズ物なのかは分からないけど、私はこれ1冊だけだとしても満足。2022/09/17
桜📕のベルズ
4
昨年の文学フリマ大阪で購入した作品。続きも買えばよかったと後悔。2024/01/19