内容説明
江戸の大絵師、葛飾北斎は絵への探求心が人一倍。偏屈で一般常識なんぞ持ち合わせてはいない天才は、弟子の常次郎をいつも困らせている。猫を探せ、鼠を捕まえろなど、無理難題の毎日だ。しかし「絵が好き」という共通点があるからこそ、師匠はぶっきらぼうでも弟子の成長を見守り、弟子も怒りながらも尊敬の眼差しを送る。そんな愛あるおかしな日常を、軽妙な筆致で生き生きと描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ちょろこ
115
楽しめた一冊。こちらの作家さんは読みやすくていい。しかも超有名なあの浮世絵師、葛飾北斎を薄汚い爺さんとして、グッと親近感がわく人物像にし、まるで現代物を読んでいるようでスラスラ楽しめた。引っ越し癖、改名癖、実の娘をアゴ呼ばわりと、行動も言い分も無茶苦茶な北斎に何度笑わせてもらったことか。近所の猫とお婆さんを借りて猫を描くシーンはめちゃくちゃなんだけれど絵師としての魂、ものすごい熱量にあっぱれ。客に夢を…そんな信念もいい。史実と作家さん独自の想像で練り上げられた画狂老人。なんて愉快爽快、豪快な爺さんなんだ!2025/07/19
タイ子
79
サブタイトルの「~数奇なる日乗」ってところから面白い。どんだけ毎日が楽しんだかと思う位。いやぁ、笑った!天才葛飾北斎、アンタはスゴイ!弟子の14歳・常次郎の目線で語られる不平不満たらたらとそれでも尊敬の念はしっかりと。そこに出戻り娘のお栄が同居だからこの家狂ってる~ってことになる。ご存じの通り、北斎の引っ越し好きと名前の変更好きは有名で、常次郎曰く汚れたら次の家、飽きたら他の名前。酒もたばこも飲まない父の代わりにお栄がグビグビ、スパスパ。春画のシーンは大笑い。虚虚実実に語られる北斎の日乗、飽きないわ。2025/04/13
すしな
53
015-24.浮世絵は江戸文化として知っているつもりではありましたが、実態としてあんまりしっくりきていなかったところがこの本で繋がりました。素人目には写実的な方が芸術として優れていると思ってしまいますが、人間の「見える」という感覚は必ずしもそのままを見ているわけではないので、抽象度を高めて想像力を引き出すほうが難しいんだなぁというのがわかりました。そういう意味で現代人は、物事をありのままに受け取りすぎて、江戸時代の人が見えていたものが見えていないのかもしれないと思いました。2024/02/11
ニッポニア
52
変な本です。葛飾北斎やその周辺の人々が出てくる小説。まあ、岡本太郎の人柄が大いに入っているような気がしますが、北斎、こんなだったかもしれないなあ、と思えます。実益はないかもしれないが、たまには何も考えずに物語に耳をすますのも悪くないですね。聞き読み。2022/12/03
りんご
49
痛快です!あほくさいから北斎、画狂でぼちぼち老齢だから老人つけて、おまけに卍、マジ卍。娯楽作品と割り切って読むんですが、合間に絵を画像検索しましょう。あなたの脳内に「絵さえ描けりゃいいんだよ」って天才画家が現れ、暴れ出しますよ。蘭画の技法で描かれた北斎の風景画、鳥肌立ちますね。2024/01/05
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