ちくま文庫<br> ベルリンは晴れているか

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ちくま文庫
ベルリンは晴れているか

  • 著者名:深緑野分【著者】
  • 価格 ¥935(本体¥850)
  • 筑摩書房(2022/04発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480437983

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内容説明

1945年7月、ナチス・ドイツの敗戦で米ソ英仏の4カ国統治下におかれたベルリン。ドイツ人少女アウグステの恩人にあたる男が米国製の歯磨き粉に含まれた毒による不審死を遂げる。米国の兵員食堂で働くアウグステは疑いの目を向けられつつ、なぜか陽気な泥棒を道連れに彼の甥に訃報を伝えに旅出つ――。圧倒的密度で書かれた歴史ミステリの傑作、待望の文庫化!

目次


幕間Ⅰ

幕間Ⅱ

幕間Ⅲ

幕間Ⅳ

幕間Ⅴ
主要参考文献
謝辞
解説──酒寄進一

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

venturingbeyond

119
『戦場のコックたち』に次ぐ、著者2冊目。前作にも唸らされたが、今作も敗戦直後のベルリンで、敗戦に打ちひしがれながら、ナチズムに併走した自らのあり方を振り返り、純然たる「善良な被害者」として自分たちを位置づけることのできない市民の心持ちが、主人公・アウグステの心情描写からありありと浮かび上がってくる。ナチズムへの積極的同調者とは異なり、父母を戦中に失い、ユダヤ人や障害者に対する迫害に心を痛め、地下活動に身を投じて弱者を救おうとしたアウグステが、自らの罪責を問わなければならない戦争の災厄が何ともせつない。2022/03/21

あきら

118
時代も含めた背景描写がものすごくリアルで(本当にリアルかは分からないけど)、主人公と旅をしている気分になる。旅なんて暢気なものではないけれど。 ミステリも本格的で終始ハラハラでした。 どうしても、今のロシア-ウクライナ情勢を重ね合わさずにはいられない。 歴史は繰り返さないが韻を踏む、ってのはそうなんだろうと思いました。 2022/04/26

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

92
舞台は1945年7月ナチスドイツ降伏後のベルリン。ドイツ人少女アウグステの恩人が、歯磨き粉に仕込まれた毒により不審な死を遂げる。彼女は嫌疑をかけられつつも、彼の甥に訃報を伝えるべく旅出つ。帯には「歴史ミステリーの傑作」とあるが、ミステリー色はかなり薄めで、元俳優の連れと荒廃した戦後の街を巡るロードムービー的なお話。ナチス支配により戦争に突き進む様子や、戦後の混乱するドイツの様子が詳しく語られており、その点は読み応えがある。ただミステリーを期待した読者にとっては単に長いだけのお話なのではないだろうか?★★★2022/07/16

湯湖

77
「戦場のコックたち」と同様に、この方の作品からは「臭い」を物凄く感じる。そして、当時のベルリンの状況も想像できる。ラストは正直なところスッキリとはしないが、読み応えが凄い。2022/05/27

優希

75
負の力の強さを感じました。世界大戦を追っていると、様々な考えがあるのだと知らしめられます。戦争のもたらしたリアルな惨劇が刺さります。2022/08/19

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