吸血鬼ハンターたちの読書会

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吸血鬼ハンターたちの読書会

  • 著者名:グレイディヘンドリクス【著】/原島文世【訳】
  • 価格 ¥3,190(本体¥2,900)
  • 早川書房(2022/04発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 870pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784152101266

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内容説明

アメリカ南部の高級住宅街に住むパトリシア。彼女の忙しい毎日の息抜きは、主婦仲間との連続殺人ノンフィクションの読書会だ。だがある晩、近所の嫌味な老婦人が血まみれでアライグマの死骸をむさぼっているのに遭遇し――不安と興奮に満ちた傑作吸血鬼ホラー

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

sin

77
物語はお堅い読書会を抜け出した主婦たちの気儘な集会(お題は実録犯罪本)の発足から始まる…ある日語り手はご近所の老女に襲われる。そして急死した老女の甥と親しさを増すが認知症の義母の言動が事態を悪化させる。フレンドリーに近づく妖しい甥の正体は勿論アレだが、主婦の日常との距離感が絶妙だ。例え自分の妻だろうと女は皆愚かだと思っている夫には家庭の為に従い、家族という感情の檻に囚われて何もなかったかのように振る舞う彼女たちも、やはり子供たちの為に立ち向かう。設定こそスタンダードだが、この展開には新しさを感じた。2022/08/03

ヘラジカ

41
まずまず面白く読んだのだが、読了直後に感想を書く気にならない程度の作品ではあった。オーソドックスすぎるが故に、もう一つ捻りが欲しかったと感じずにはいられない。果たして主婦を主人公に、読書会を主軸にしたコンセプトは活かしきれていたと言えるだろうか。展開は予想の範囲から出ることはなく、吸血鬼もあまりに「そのまま」すぎて、最後の最後で少し失望感が滲んでしまった。B級ホラー映画だったらそこそこの満足感を得られたかもしれないな。2022/04/23

うまる

40
本と吸血鬼と多忙な主婦、これが見事に組み合わさったエンタメホラー。変な人がいると自分だけが気付いてしまった時、何のコネもなく無力な人間に何ができるのか。作中では吸血鬼というありえないヤツが敵だけど、現実社会のサイコパスやDVなんかに通じるものがありますね。危機が迫っているのに、周りは誰も信じてくれない焦燥感がとてもリアルでした。決して一人では解決できなかったし、全ては冒頭の悪夢の読書会がなかったら…に帰結するのが素晴らしい。途中1回ああなってしまったのがドラマ的で、終着点がどうなるのかとても見物でした。2022/07/16

ち~

36
殺人ノンフィクション系の読書会に参加する主婦パトリシアはある晩、近所の老婆がアライグマを喰らう所を目撃し襲われる。それをキッカケに老婆の親戚ジェイムズと出会う。その彼に魅力を感じるが、徐々に不可解な出来事が…。読書会仲間の主婦達と正体を暴こうとするが失敗、自身が孤立し悲惨な目に遭うあたりがなかなかリアル。ジェイムズに簡単に取り込まれる夫達。子供達を守るため奮闘するパトリシア。屋根裏のシーンが強烈で夢に見そうだった。適度にホラー、適度にエンタメで面白かった。2022/08/29

22
つらくて覆せないことが終盤立て続いてどんよりもしたけどすごく面白かった。好きです。高級住宅街に流れ者の美しい男がやってくる。それは吸血鬼だ。彼は女子供の血を吸うが、何より男たちのコミュニティを骨抜きにする。そして子供を守ろうとする主婦たちは、まず男社会と戦うことを強いられる。高級住宅街のハウスメイドである黒人と連帯が生まれるが、連帯が仲良しこよしではなく、子供を守る、その一点で結ばれたひりつく関係なのが良かった。主人公パトリシアたちを応援しながら読んでました。2022/10/25

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