内容説明
あるコンサルティング会社の男性社員が死体となって発見される。同社では一人の女性社員が行方不明となっていた。時を同じくして同社の海外贈賄事件を調べていた所轄署の刑事が姿を消した。同署の刑事課長と同社社長は、かつてある事件で刑事とネタ元として信頼関係を築いていた。しかも、二人にはラグビーという固い絆もあった。しかし今、刑事課長は署長への道を模索、社長は本社役員の座を狙っている。二人それぞれの正義とは? 人生後半の男たちに決断の刻が迫る。警察小説+スポーツ小説+企業小説、堂場ワールドの集大成とも言うべき傑作。/解説=大矢博子
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
98
殺人事件が起こりますが、所轄の刑事課長と殺された人物が所属するコンサルタント会社社長との古くからの関係(ある事件でかなり協力してくれたこととラグビーがらみ)が物語の裏側に存在します。さらにはその所轄の刑事が行方不明となり事件も混迷してきます。その刑事はそのコンサル会社をある贈賄事件で調査していたということでサラリーマン社会のいやらしさも明らかにされていきます。堂場さんにしては珍しくサラリーマン社会を中心に描かれています。2023/01/23
あすなろ
88
20年前の自分と今の自分。そして、その時の正義感と今の正義感や守る物は違うのか否かを問う堂場氏のスポーツ・警察・企業小説の3つのテイストを適度にブレンドした作品であった。そして僕は食い入る様に読み進めたのである。年度末の仕事が忙しい時期でなければもっと早く頁を捲りたかった作品。そして僕の中で響く登場人物はやはり今川なのであった。会社員と個人としての正義感を問われる50代サラリーマンには沁みる一冊となるだろう。2025/03/15
sg
22
ハードカバー読んでた。色褪せないあの日思い出くらい 再読とか気にならない。警察小説だけど、裏テーマは上司の苦悩小説か。会社に気使い、部下に気使い、管理職とはなんぞやを学ばせる本。やるねぇ〜堂場さん。期待の3002倍上行くセンス。2023/07/10
micky
15
知らずに購入しましたが、商社が舞台でした。実際にありそうなネタです。最後の種明かしのアプローチがこれまでにない方法でワクワクしました。2023/07/06
hiyu
10
ラグビーが関係してはいる。その真髄についてはTV観戦が主でプレーの経験などないので想像するしかないのだが。しかしタイトルにもあるように、突然分水嶺がやってきたときにその行動となる指針は過去に、経験にあることが感じられてよかった。2022/10/24
-
- 電子書籍
- 副社長、この執愛は契約違反です!【タテ…
-
- 電子書籍
- こっちを向いて、旦那様!【タテヨミ】第…
-
- 電子書籍
- いわれなき罰【分冊】 10巻 ハーレク…
-
- 電子書籍
- ねこでよければ フルカラー版 3 マー…
-
- 電子書籍
- 日経PC21 2014年 08月号