内容説明
「やる気が出ない……」。職場で、学校で、家庭で、悩んでいる人は多い。自分だけでなく、他者のやる気も気がかりである。口でほめるのか、報酬を与えるのか、罰をちらつかせるのか。自らの経験と素朴な理論に基づいて対処しても、なかなかうまくいかない。そもそもモチベーションはどのように生じ、何に影響を受け、変化していくのか。目標説、自信説、成長説、環境説など、モチベーション心理学の代表的理論を整理、紹介する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
アナクマ
32
小分けして。◉4章_自信。「できそうならやる、できそうにないならやらない。期待とは、成功に対する主観的な見込み=自信のことである」と、モチベの重要な鍵概念として「期待」を取り上げます。心当たりのある「為せば成る(随伴性認知)」や、「自己効力」の醸成も重要だと詳述。小さな成功体験を重ねるべき根拠とか、自尊心の複雑さ『山月記』にも言及。◉5章_成長。ワンダーというモチベ。「効力感は目的達成時ではなく環境との相互作用プロセスで生じる快感情」モノゴトの最中、進行形で感じるべき事柄だよ、と。←ここ重要!2022/04/10
アナクマ
32
専門用語、定義、理論のつるべ打ちに素人困惑。で、終章の冒頭「いつでも、どこでも、誰にでも通用するハウツーは存在しない」それを早く言ってよ! 過去に提案された理論群を整理し、やる気や意欲の諸側面を描きます。◉これらは「モチベーションという心理現象に多様な側面があることに気づき、複眼的・統合的に認識するためのフレームであり、トータルな人間理解を深めることに寄与するツールで」やはり「問題解決のリソースのひとつとして有効」なのだろうと私も思います。人間の心理を簡単にまとめられるわけがないという事実と誠実さの結実。2022/02/28
アナクマ
31
解説少なめの用語が多め。5章_ヒトは成長したがる生物だ、という理解でいいのかどうか。◉モチベ論の代表格のひとつが自己決定理論。「予期できる有形の報酬は内発的動機を損なう」カネで釣るなってやつ。その一方で「基本的な心理欲求(①自律性②コンピテンス③関係性への欲求)が満たされれば、人は意欲的・健康的になれる」という。さもありなん。それらをサポートする側に期待される行動が15項目ある。なるほど、これほど手厚いケアがあれば私の目ももっと輝くであろう(しかし、ケアする側のモチベはどこから調達したらよいのだろうか)→2022/06/03
アナクマ
30
7章_環境説/モチベの規定因〈環境〉でまとめた理論群。賞罰、競争、ほめ言葉。◉北風より太陽。褒めは真価を認め、良いフィードバックを。罰はバツ。報酬も満足感には影響しない(不満軽減にはなる。動機づけなどへ転化することもある)。競争は、成長のチャンスと理解されなければ効果なし。◉職場環境は次のようにデザインせよ。①多様なスキルを必要とし②全体に関わり③意義と④自己裁量があり⑤フィードバックが得られるように。それから、目標は協同してやりとげ報酬は分けあい「私たちならできる」と信念すること。◉7章は続く。2023/05/30
りょうみや
25
モチベーション・やる気・意欲とその周辺分野についてに一通り網羅されている。自己啓発でなく教科書に近い構成。なのでモチベーションを高める安易な方法は書かれていない。そもそもないらしい。専門用語は多いが新書らしくそれでも教科書よりはサクッとおもしろく読める印象。2022/05/17
-
- 電子書籍
- Hot-Dog PRESS (ホットド…
-
- 電子書籍
- マイナス感情を稼いで無限ガチャ【タテヨ…
-
- 電子書籍
- 【単話売】蛇神さまと贄の花姫 36話 …
-
- 電子書籍
- 先生、恋ってなんですか? 分冊版(6)
-
- 電子書籍
- 安倍晴明(分冊版) 【第20話】




