OPEN(オープン):「開く」ことができる人・組織・国家だけが生き残る

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OPEN(オープン):「開く」ことができる人・組織・国家だけが生き残る

  • ISBN:9784910063201

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内容説明

『エコノミスト』誌ブック・オブ・ザ・イヤー受賞
楠木建氏(一橋ビジネススクール教授)、山口周氏(独立研究者)推薦
すべては「オープン」対「クローズド」の戦いだ――。
1万年の人類史が示す、文明・経済・ビジネスの本質と未来!


「オープンな交易、クローズドな部族化、いずれも人間の本性の発露。どちらに傾くかで体制は決まる」
――楠木建(一橋ビジネススクール教授) 

「『閉じる』ことを求める人が増えている今、本書が『開く』ための大きな勇気と知性を与えてくれる」
――山口周(独立研究者)

なぜ世界は「敵と味方」に分かれるのか? 
なぜ人類はここまで繁栄したのか?
現代を覆う「未曾有の危機」を突破する方法とは?

私たち人類には、「オープン」と「クローズド」という、進化の過程で生まれた「2つの矛盾する本能」が備わっている。前者は見知らぬ他人やアイデアに積極的に心を開く本能であり、これが交易と文明を駆動してきた。そして後者は、家族や身内を守るために、世界を「敵と味方」に分け、「敵」を徹底的に攻撃する本能である。
そして――いま世界各国で起きている悲劇は、人間の「クローズド」な本能に拍車がかかる条件がそろってしまっていることによるのだ。
では、どうすればこの窮地を乗り越えられるのか? 
ローマ帝国の興亡からトランプ以降の各国情勢にいたるまでの世界史を軸に、経済、ビジネス、テクノロジーの豊富なエビデンスを揃え、未来への確かな道筋を示す。全世界ベストセラーの希望の書。


「どんな人間も、どんな社会も、みずからが抱える問題を『独力』で解決できるほど賢くもなければ立派でもない。物事や他人のアイデアに対して徹底的に『オープン』であること――これがウェルビーイング実現のたった一つの道だと、ヨハン・ノルベリは明快に教えてくれる」
――スティーブン・ピンカー(ハーバード大学教授、『暴力の人類史』『21世紀の啓蒙』)

「コロナ後の世界では、『オープンであること』がかつてないほど重要になる。開かれたマインドセット、開かれた精神、開かれたコミュニケーション、開かれた市場。『開かれていること』こそが、1万年にわたる人類の成功のカギであり、今日の繁栄と平和の秘訣である。ヨハン・ノルベリは本書で、圧倒的な実例をもとにこのことを証明してみせた」
――マット・リドレー(『繁栄』『人類とイノベーション』)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

132
良本。前半はオープンな社会がイノヴェーションを如何に発展させたかの歴史。後半はそれを阻害する人間の性癖について。リドレーやピンカーを読んでいたら分かっているような話も多いが、知らないことも多かった。有名なロバーズケーブ実験には隠された第一回の実験があったとか。それにしても悲観的な社会観が如何に悪い影響を及ぼすか。人間の心には闇が多い。巻末、僕はオープンだよというエセオープンな人が、もっともクローズドな社会の闇に弱いと書かれている。2023/02/22

ばたやん@かみがた

108
《この世の複雑さに耐えられるか》(1)人間には、交易・交流・模倣などオープンな側面と、他集団と目した人々を排他的に取り扱う等のクローズドな側面との両面あることを見て、前者が後者を凌駕する可能性を模索します。前者を扱った第1部については、著者の前著『進歩:人類の未来が明るい10の理由』やS.ピンカーやM.リドレー等の著作に親しんでおられた方には新味はないかもしれません。それらの著作や本書が示すように、人類が繁栄を誇ったのは、他文化や多様性に寛容で新奇な発明や考え方を尊重する時代・地域だった。(1/7)2023/01/13

りょうみや

32
交流、交易、規制のなさが技術や文化を発展させてきたことを史実の多くの例を挙げて示している。人が集まると様々な問題が生じるがそれを解決するのもまた多様性の相互作用だとしている。また人は外部集団を警戒し不確実性を避ける本能があり歴史的にオープンとクローズドを揺れ動くことも言っている。本書の主張はオープン、個人主義が正義。例えば移民なども一時的な衝突はあるがオープンのメリットに比べれば些細なことというスタンス。急な変化の負の側面は触れてはいるが弱いので自分で補完する必要があるように思う。2022/08/12

よっち

32
なぜ人間は今も戦争をするのか、陰謀論は魅力的なのか、リベラル派は保守派と同じくらいクローズドなのか。閉じた世界を生き延びるために今なすべきことを解説した一冊。オープンな交流が圧倒的な進歩をもたらし、多様性がある集団ほど問題解決が上手くなることをたくさんの根拠とともに示していて、将来の不安から過去を美化して新しいものを否定し、強いリーダーを求めて部族主義の強化を繰り返してきた歴史を変えることができるのか。オープンで居続けることは容易ではありませんが、それを乗り越えた先に新たな未来があるのかもしれないですね。2022/06/06

31
開くことができる人、組織が生き残ってきた。歴史学者の著者がひとつひとつ明らかにしていく。ではなぜ、人は時としてクローズドな態度をとってしまうのか。オープンな社会に有害なものを取り除こう、排除しようとするといつの間にか自分自身がクローズドな人間になってしまう。何だかメビウスの輪みたいな話。2023/08/12

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