岩波新書<br> 金融サービスの未来 - 社会的責任を問う

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岩波新書
金融サービスの未来 - 社会的責任を問う

  • 著者名:新保恵志
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 岩波書店(2022/04発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
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  • ISBN:9784004319047

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内容説明

新しい金融技術が導入され,地方銀行の吸収・合併が進む中,金融サービスはその姿を大きく変えつつある.本書では,スルガ銀行事件,ゆうちょ銀行事件など過去の重大不祥事を検証し,さらに暗号通貨やオンライン融資など,最前線の動向を平易に解説.銀行が社会の一員として本来果たすべき金融的役割とは何かを考察する.

目次

はじめに┴序章 金融サービスと社会的責任┴1 企業の社会的責任┴2 銀行の社会的責任┴第1章 金融不祥事を振り返る┴1 スルガ銀行事件┴サブリース方式/「かぼちゃの馬車」事件の本質的問題/金融サービスの視点からの問題点┴2 新銀行東京事件┴新銀行東京とは/設立の経緯と結果/中小企業へのアンケート結果/金融サービスとしての融資とは┴3 ゆうちょ銀行(預金)不正引出事件┴預金が勝手に引き出される/ゆうちょ銀行の落ち度/決済多様化と金融サービス┴4 金融サービスの本質┴個人にとっての金融サービス/企業にとっての金融サービス┴第2章 金融商品販売を振り返る┴1 一時払い変額保険┴銀行と生命保険の共同勧誘に問題はなかったか┴2 投資信託販売にまつわるトラブル┴投資信託/被害者は圧倒的に高齢者┴3 保険商品窓口販売に伴う被害の実態┴変額個人年金保険/変額年金保険勧誘の問題点┴4 NISA,iDeCoの販売合戦┴節税メリット/激しい販売合戦┴第3章 手数料を考える┴1 手数料の実態┴手数料や利回りの開示に消極的な銀行/外貨建て保険販売資格について/金融商品にみる手数料の内容┴2 手数料に対する提案┴金融サービスの対価としての手数料考察/手数料は付加価値の対価┴3 金融庁が提案する重要情報シート┴重要情報シートの開示/重要情報シートの開示に消極的な金融機関┴4 期限前返済手数料┴期限前返済手数料の実態┴第4章 金融サービスの新たな潮流┴1 暗号通貨┴暗号通貨の登場/暗号通貨とは何か/暗号通貨の持つ可能性/ブロックチェーン┴2 アメリカにおけるフィンテックの胎動┴リーマンショックが引き金┴3 日本におけるフィンテックの動き┴財務会計ソフトの登場/ロボアドバイザー/心許ない資金運用の実態/クラウドファンディング/クラウドファンディングの現状/オンライン融資/メリットとデメリット/スマホ決済(QRコード決済)┴第5章 銀行は,これから┴1 銀行を取り巻く環境┴銀行の人材難時代が到来?/高い離職率/ノルマを廃止しても┴2 合併・統合の顧客への影響┴合併・統合の姿/合併・統合は地域にとってプラスか/合併・統合は地域間統合へ/独自のビジネスモデルを模索する金融機関も┴第6章 個人向け金融サービスの未来┴1 資産運用上の課題┴年金問題と資産運用サービス/受託者責任(フィデューシャリーデューティー)の履行目┴2 AIの現実┴AIの可能性/ロボアドバイザーは万能ではない/ロボアドバイザーに対する評価基準/ロボアドバイザー格付けサービスの可能性/ポイントを資金化・資産運用する金融サービス┴3 金利水準の設定┴預金金利の横並びは合理的か/社会貢献型預金┴第7章 企業向け金融サービスの未来┴1 AIを用いた企業融資┴AI融資に対する取り組み/AI融資の課題┴2 企業融資への新たな取り組み┴多種多様なデータが必要/企業を見る目とは┴3 融資条件に関わる金融サービス┴担保・保証からの脱却は可能か/貸出金利の見直し┴4 中小企業にとって必要な金融サービス┴企業アンケートが示唆すること/企業情報ネットワークの構築┴5 ベンチャー企業を支援する金融サービス┴クラウドファンディングを用いた資金調達/ベンチャー企業支援ネットワーク┴おわりに┴主要参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

78
やはり現場をあまりご覧になっていない政策投資銀行ご出身の方が書かれているのでマクロ的な観点の部分は非常によく書かれていると感じます。しかしながら細かい個人向けの商品などの部分ではやや筆力が鈍るような感じです。またロボアドバイザーは今後浸透していくとはいうもののAIを使った審査システムについてはあまり評価されていないところは私と同じ考えです。ただロボアドバイザーはまだまだという気はします。2022/02/19

suma2021

5
銀行サービスの現実と課題を総花的に且つコンパクトにまとめられている。専門知識を得るには物足りないが、過去から現在までの金融を頭で整理するには良い書かと。経済の潤滑装置として金融は無くてはならないが、そのそも決済、融資などは参入障壁も低くなり既に他業種との競合が激しい。銀行の社会的意義としては地方創生及び中小企業の活性化に活路を見いだすべきかとも思うが、地銀や信金自体が体力的にも生き残りが困難。規制産業からくる事業アイデア不足もあり、業界自体の未来は暗いと思えてきた2025/03/17

朝ですよね

3
金融サービスの未来よりも社会的責任を問うが主題。フィンテックなどの未来に関する言及もあるが内容は薄め。2025/04/21

せり鍋

3
銀行メイン。昔の事件とか忘れがちだから更ってくれて助かる。金融は流行り廃りがはやいのかな?この本の中には、期待とされてるのが実現してるのも散見されて先見据えててすごいとなった。銀行(金融サービス)の今後の多面化でクラウドファンディングに期待を寄せてるの面白い。2024/03/10

カナ

3
資産運用業界に身を置く者としてはツッコミたいところいくつかあったけど、特に個人だとこんな考えの人が多かったりするのかな…………AIには可能性感じるのは同意。もしかしたらAIをつかって個人投資家にそれぞれの現段階の知識レベルやリスク許容度にあった説明なり啓蒙なりしてもらうのは割とアリだったりするのかな…………などと思いながら読了。2023/03/02

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