岩波科学ライブラリー<br> ペンギンのしらべかた

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岩波科学ライブラリー
ペンギンのしらべかた

  • 著者名:上田一生
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 岩波書店(2022/04発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784000295826

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内容説明

人気も知名度も抜群の奇妙な鳥,ペンギン.泳ぎかた,食べかたなど,その生態も不思議だらけだ.それらは,どうやって明らかになったのか.凍てつく海で小型ボートに乗って,群れを追いかける.小型発信機をつけて潜ってもらう.識別のために毛染めする.研究者たちの試行錯誤と喜怒哀楽を通して,ペンギン研究の最前線を紹介する.

目次

はじめに┴プロローグ ペンギンにたどりつく┴荒海の通過儀礼┴南極へひとっ飛び┴1 捕まえかた┴ペンギンは逃げない┴ボン・ボヤージ┴暴挙┴ハイテクを支えるローテク┴白髪染めの「大人買い」┴2 泳ぎかた┴テレメトリー┴装置の小型化┴マイクロ・データロガー┴理想的流線型┴体型以外の要素┴グライディング浮上┴3 食べかた┴なにをどれくらい食べているのか?┴大食いの証明┴フンと食べ残しに注目する┴フラッシング法┴どこで食べているのか?┴沿岸型と外洋型┴冷たい海と温かい海┴4 旅のしかた┴太陽コンパス┴トレジャー号事件┴追い上げ漁┴5 見分けかた┴赤いペンギン┴フリッパーバンド┴自動化フィールド┴「顔認証システム」で大量識別┴大量自動個体識別システム┴オレンジのパッチ┴6 暮らしかた┴イワトビペンギンの「方言」┴イワトビペンギンの暮らし┴森暮らし┴砂漠暮らし┴人里暮らし┴7 見守りかた┴漂流する巨大氷山┴アデリーペンギンは絶滅してしまうのか?┴長期個体数変動┴どうやって数えるか?┴エピローグ┴あとがき┴参考文献・参考サイト

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

193
これまでに、ありそうで、なかったペンギン学の入門書。「泳ぎかた」、「食べかた」、「暮らしかた」など、網羅的にペンギン研究の過去と今とを語る。本書によれば、現在、ペンギンは18種しかいないらしい。大半は南極海とその周辺にいるが、よく知られたフンボルト・ペンギンのような例外も。残念なのは、写真が極めて少ないこと。もっとカラー写真が豊富であれば、私たち読者も、よりペンギンに愛着を持てたのではないかと惜しまれる。著者は巻末の略歴によれば、史学科卒。アマチュア出身でも、ここまでになれるとすれば、これも驚異だ。2014/11/07

dowalf

17
高校教師でペンギン保全学者の著者による一冊。ペンギン研究者達が、ペンギンの生活を明らかにするためにどのような努力をしてきたのか、そしてその結果何が分かってきたのかが紹介されています。小型記録装置を個体に取り付けるバイオロギングは聞いたことがあったのですが、流体力学の視点からペンギンの泳ぎ方を解析しているとは、ペンギン学、深し!けれど、やはり忘れられないのはフィールドワーク。ペンギンの巣に腕を突っ込み、現地で失敗を重ねつつ保全に取り組む…自然科学全てに通じる姿を見た思いです。2016/01/30

calaf

14
ペンギンって、森の中に住むものもいるのですね。そして、無茶苦茶に大食いなんだ〜! (笑)2011/12/08

ビシャカナ

8
ペンギンに魅せられた研究者たちの工夫を凝らして、どうにかしてやろうという悪戦苦闘の積み重ね、そこから分かったペンギンの意外な姿。人とペンギンがこの世界でどう生きているのか。ペンギン学の奥深さを感じることができる。ペンギン研究者である著者の、同じ研究者へのシンパシーや、ペンギンへの愛情を感じる文章がいい。2014/06/15

ふろんた

7
★★★2018/06/06

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