内容説明
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土偶はフィギュア!?見てナットク土偶図鑑。
【NHK総合1 歴史探偵「縄文レボリューション」に著者・竹倉氏出演!】
2021年4月に晶文社より刊行された書籍、『土偶を読む』(著/竹倉史人)のユニークな新説(土偶は植物や貝類をかたどったフィギュアである)を、豊富な写真やイラストで読み解くビジュアル図鑑です。
竹倉説の証拠となる10種の土偶(ハート形土偶/中空土偶/合掌土偶/山形土偶/結髪土偶/刺突文土偶/星形土偶/みみずく土偶/遮光器土偶/縄文のヴィーナス)に加えて、『土偶を読む』には載らなかった国宝、重要文化財の土偶を多数掲載。本書で初めて言及される最新の竹倉説で読み解く土偶も収録します。
同年7月には北海道と北東北の縄文遺跡群が世界文化遺産に登録され、縄文時代や土偶に注目が集まっています。妊娠した女性を象ったとされる従来の土偶論を覆し、考古学者も驚愕した竹倉説を楽しみつつ、縄文人の美意識に触れる「アートブック」としても手にとっていただきたい一冊です。
(底本 2022年4月発行作品)
※この作品はカラーです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
97
2022.5.3土偶を読む図鑑 「土偶は、縄文人が食べていた植物を象ったフィギアである」前著「土偶を読む」で著者の説は目から鱗であった。この図鑑で、土偶と縄文人が食べていたであろう植物を並べてみせて、その説を裏付ける試みをしている。著者は神話を研究していた人類学者だが、考古学者はこれをどう評価するのか?ハート型土偶はオニグルミの割面、合掌土偶や中空土偶は栗など、形状のみならず生育分布と出土分布に一致が見られる。椎塚土偶とハマグリも形と、浜の栗という語源も縄文人にとって植物のように考えていたとあり納得する。2022/05/03
やいっち
76
同氏の評判を呼んだ前著『土偶を読む――130年間解かれなかった縄文神話の謎』に次ぐ本…図鑑。「竹倉史人氏のユニークな新説(土偶は植物や貝類をかたどったフィギュアである)を、豊富な写真やイラストで読み解くビジュアル図鑑」という謳い文句に文句なし。 ひたすら楽しんだ。2022/08/29
tamami
58
昨年度、サントリー学芸賞を受賞した『土偶を読む』のビジュアル版。土偶=植物の精霊説が、全ページカラーでより詳しく、新たに付帯する考察も紹介されていて、竹倉先生やったね!という一冊に仕上がっている。長野県人としては、最初のエピソード、お母様の故郷上田でオニグルミを食したことが学説を展開させる切っ掛けとなった、というのも嬉しい。先生は、縄文時代には神話はなかったが、その代わりに土偶がヒントを与えてくれるかもと、土偶研究に入られたという。文字はなかったが「形」という言葉はあった。何かそんなふうに考えると楽しい。2022/04/23
井月 奎(いづき けい)
44
前作、『土偶を読む』がとても面白かったのですが(祝!みうらじゅん賞受賞)、こちらも実にいいです。図や写真がカラーで大きいので土偶とその元である穀物や貝などとの差異や似ているところがよくわかります。前作にはなかった世界の歴史的な偶像と穀物の関係性への言及も興味深く読めます。いや、魅力的な新説を目の当たりにする喜びは大きいです。 2022/08/07
たまきら
37
楽しみにしていたフルカラーで展開する竹倉説。考古学者でもないのに…と批判する人にも、ぜひ笑ってもらいたいな。日本人は昔からゆるキャラ好きなのかもなあ…とか、21世紀を生きる人間が妄想できるありがたさよ。土偶最高!…まだ出てこないかなあ…♡2022/05/25