内容説明
火、衣服、外科手術、ビール、石けん、ジョーク……。さまざまな「はじめて」はいつどこでどんな人物が達成したのか? 最新研究を駆使して、先史時代の「天才」の偉業をいきいきと描く!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
37
アメリカ人ジャーナリストさんが独断と偏見で選んだ人類における17の発見。最初の発明と火の発見はホモサピエンス前のご先祖様のお手柄。うんうん。17のうちの多くは賛同できますねえ。「この発見はきっと女性」「これは男性」という推理を、その人を名付けることで身近にしていて楽しいです。でも日本人はさ、カキよりもナマコとかフグが来るかな~。おなか減れば何でも食べるのよ。2022/08/20
サアベドラ
34
衣服や弓矢、車輪など人類の偉大な発明をした名もなき個人が、いつどこでどんな生活を送っていたかを考古学などの見地に基づいて再現したノンフィクション。一例を挙げると、はじめてウマに乗ったのは約5600年前、現在のカザフスタン北部にいた人で、風貌は云々、平均寿命は云々、というような感じ。著者はアメリカ人のフリーライター。はじめてカキを食べた人、はじめて天然痘にかかった人、はじめてアメリカ大陸に到達した人なんてのもある。軽い文体で一つの章も10ページ程度と短いので、休み時間の息抜きに丁度いい。2022/03/01
鐵太郎
20
アメリカの科学・スポーツライターがまとめた、人類の歴史上のいくつかの「何らかの進歩」を導き出した「だれか」について記述したもの。はじめて「何かを発明」した人から始まり、「火を起こした人」「カキを食べた人」「衣服を身につけた人」とつづき、「ハワイに上陸した人」つまり南極を除いた人跡未踏の地を制覇した人まで、科学的な考察を重ねて生き生きと描き出します。こう言う視点は面白いね。一番気に入ったのは「石けんを使った人」でした。(多分)彼女は、人類史上もっとも多くの人命を救ったはずですが、名も知られていません。2022/08/19
グラスホッパー
12
「初めて名前が記録されたのは誰」の章は、数字や文字で記憶を補完して後世に伝える内容であり、興味深く読んだ。「天然痘」の章は、タイムリーで、ウイルスとホモサピエンスは、共存しているのだな、と思った。全部おもしろかった。2023/04/23
まこ
5
人類はあの技術をどうやって作ったかを、化石や文献をもとに物語を作ってみた。最初は身を守る術を編み出し、複雑な技術、頭を使った知識へと続く。話の元になった化石は誰ともわかないものだが名前がついたことで一人の人間として現代に甦ったみたい。2025/08/11