数字と踊るエリ 娘の自閉症をこえて

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数字と踊るエリ 娘の自閉症をこえて

  • 著者名:矢幡洋【著】
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 講談社(2022/04発売)
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  • ポイント 450pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062169158

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内容説明

娘の自閉症がわかった日、僕の運命は一変した。

数字を偏愛し、奇妙な質問と造語をくりかえすエリ。
他人の感情を理解できず、小学校には適応できない。
でも僕と妻は、決してあきらめなかった。
自作の教科書で入学直前までくりかえした、学校生活のシミュレーション。
通学する娘に毎朝つきそい、自宅では毎日、深夜まで訓練用の教材を手作りする。
「この子はきっと、成長してくれる」―その思いだけが、僕たち家族の支えだった。

自閉症と言われた我が子が家族の力で驚異的な成長をとげるまでの9年間の記録。


【著者からのメッセージ】

この2年半、新著を出すことが出来ませんでした。ひたすら、『数字と踊るエリ』の原稿を書いては直し、また改稿するということを繰り返していました。書き始めたときには、「日本で初めての家庭療育成功記を書いてやる」という思い込みや意気込みがありました。しかし、書いてゆくうちに「これを実名で発表していいのだろうか?」と恐ろしくなりました。苦しんだあげく、こういう形になりました。
「はじめに」にも書きましたが、特定のアプローチの効用を宣伝しようという意図は僕には全くありません。ましてや、僕たちの選んだ道を正しい選択肢として提示しようなどとはさらさら思っていません。
 僕はただ、この本を、一つのケースとして、提示したいと思いました。だから、記録をたどりながら、事実をありのままに書くということに徹しました。
 これは、ある家族の苦闘の歴史です。自閉症に特別な関心をお持ちでない方にも是非手にしていただきたいと思いました。読みやすい構成にするために僕に可能な努力は尽くしたつもりです。
 本書が、この本を手にとって下さる方に、ご自分のご家族のあり方にまで思いを寄せるささやかなきっかけとしてお役に立てることを祈っています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

110
自閉症と診断された娘と対峙した九年間の 記録である。突然の告知に対する狼狽と 娘エリへの想いが本書に繋がったのだろうか。娘の心に沿った視点の近さが 病気克服への強い意志を感じる。 2022/08/18

あつひめ

48
専門家であるがゆえに、様々な道が見え過ぎてとっても重たいものを家族で、そしてエリちゃんにも強いてしまったのでは?という気がしなくも無い展開でした。親として他の子と違うという点ですごく悩み揺れ考え…と言うことも文中から察することができた。エリちゃん、学校が楽しいのかな?という点ではこのお話からは窺い知れず、エリちゃんの声が聞きたかった気もする。日ごろの接し方などで自閉症が変化していくということ、また日本と外国での自閉症の捉え方の違い等を知ることができ、親、学校、医療の分野が連携を取る必要性も感じた。2012/08/16

美登利

23
私にも、著者と同じように自閉症の従兄弟がいるので、昔から自閉症に関する本がとても気になる。きちんとした療育に恵まれず、親から見離された彼を私は小さな頃しか知らない。でも、40年近く前はそんな時代だった。著者がここまで子供に対して療育できる環境は、今でもあまりないと思う。ご夫婦の懸命さには、心を打たれたが頑張り過ぎて親が病気になってしまっては、エリちゃんを育てるのも大変だと思う。もう少し支援を受けてみても良いのでは?と感じた。2013/04/27

てふてふこ

21
娘が自閉症、との現実を受入れられず、療育に入れ込む親。我が子の為というより酔い痴れる自分の為に書いた本だなと思ったら、あとがきで納得。「本書は日本で始めての米国的方法論による自閉症児の療育成功記」にしたかったんだと。でも教育は本当に熱心で、エリちゃん天才児になってそう。その後を読みたいです。2016/03/04

Natsuko

12
図書館本。返却日に追われ、斜め読みのつもりがどっぷり引きこまれた。自閉症の娘をもつ親御さんの療育記。著者がコメンテーターとしても著名で夫妻とも臨床心理士。今まで読んだものと視点が違う。親として診断を受け入れたくない気持ち、妻に打ち明けられない苦しみ、あくまでも改善を求めてしまう専門家としての葛藤、睡眠を削り仕事に穴をあけてまで療育に傾倒する痛々しい日々。事故で大けがを負う父親の横でも質問を繰り返す娘に深い悲しみを覚えるとともに、「それなら親が死んでも悲しまずにいてほしい」と祈る場面が忘れられない。2019/06/08

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