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内容説明
2022年5月は沖縄が日本に返還されて50年。共同通信社の記者時代から沖縄の取材を続けてきた著者は退社した19年7月以降、ここ数年に相次いで解禁された日米の機密文書を渉猟し、これまでの返還交渉についての世間の常識や通説と大きく食い違う証言や事実に数多く遭遇してきた。そして、この返還交渉こそが、いまのこの国の在り様、あるいは日米関係の原点であることに気づく。新史料を交えて考察するこの国の姿と未来。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
68
”密約”ですね、後で問題になるやつ 秘密にしてたの日本側だけみたいだし 悪名高い”思いやり予算”は1978年から2022/08/18
二人娘の父
16
反則的な感想になるが「あとがき」をいちばんお勧めしたい。秀逸である。沖縄と日本の矛盾の原点がここにあった。これまでバラバラに学んできた返還事情がコンパクトに、しかも光文社新書で(失礼)学べるのは重要な事実である。沖縄問題に関心あるすべての方に読んでほしい1冊である。2022/09/21
はるわか
13
沖縄返還交渉こそがこの国の在り方(日米同盟、対米従属)の原点。「早期返還」を望む佐藤栄作首相の思いを米政権が逆手に取り様々な要求、ズルズルと譲歩。現在の沖縄の基地固定化は、本土復帰と並行して基盤形成された。沖縄に基地が集約されたことで、本土からは米軍の存在が不可視化され、安保の負担を感じなくなった本土世論は次第に日米同盟を支持。ライシャワー駐日大使「一見して沖縄は日本だとわかりました」。施政権返還に傾く米国に対して、鈍感で受け身の日本(外務省)。返還問題に安全保障論を絡ませた時点で交渉の主導権は米側に。2022/07/30
どさんこ
2
政治には必ず裏取引がある、ということを如実に示している。それにしても、今年の沖縄変換50周年は、沖縄と本土との温度差について、メディアが殆ど取り上げていなかった。沖縄の自然や文化といった糞みたいな番組ばかりが目立っていた。2022/05/28
松村 英治
1
とても分かりやすい。研究が進み、これまで語られてきた返還とは違う姿が。2022/06/22