内容説明
西村京太郎の推理世界
空前絶後のベストセラー作家全軌跡!
追悼 レジェンドに贈る感謝とお別れの言葉
赤川次郎「0・1ミリの違い」
東野圭吾「小説家として」
特別対談 『殺しの双曲線』『名探偵が多すぎる』『華麗なる誘拐』……
綾辻行人×有栖川有栖
「僕らの愛する西村作品ベスト5」
オール讀物推理小説新人賞受賞作全文掲載
歪んだ朝
歳月を経ても色あせない社会派推理小説が原点だった
第2回オール讀物推理小説新人賞決定発表
受賞のことば 「嬉しさでいっぱい」西村京太郎
選評 有馬頼義/高木彬光/水上勉/松本清張
随想 ベストセラー作家前夜
「推理小説新人賞」の頃
「瞼の師」長谷川伸
オール讀物傑作選
美談崩れ 一九六五年九月号
見舞の人 一九六七年三月号
夜行列車「日本海」の謎 一九八二年十二月号
事件の裏で 一九八三年七月号
座談会 「オール讀物」と推理小説の90年
北村薫×北上次郎×戸川安宣
作家同士で語り合った四方山秘話
山村美紗「事実は推理小説より奇なり」
佐野洋×三好徹 司会・大沢在昌
「ミステリー界の巨人たち」
阿川佐和子「唯一無二の同志兼恋人」
赤川次郎「ミステリーを書き続ける幸せ」
トラベルミステリーと歩み続けて
宮脇俊三「ミステリーはローカル線に乗って」
インタビュー 鉄道と小説を愛して
絶筆 「SL『やまぐち』号殺人事件」の日々
作家活動の歩み
家の履歴書
思い出アルバム
蒸気機関車と
文士とカメラ
妻への手紙
生涯647冊全著作リスト
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がらくたどん
55
田舎の書店なのまだあるかな~とヒヤヒヤしながらようやく出向く。あった!あと3冊だった♪オール読物推理小説新人賞の「歪んだ朝」読んでみたかったんです。登場人物の造形が外見も心情もまず丁寧に描かれるのは最初からだったんですね。対談も豪華。隣人で親友の山村美沙さんとの美沙さん宅強盗傷害事件の真相究明対談(?)が面白かった。巻末に作品リスト付き。背表紙は色紙風で「人生は愛と友情と裏切りで成り立っている」とありました。掲載作品が絶筆を含めて何点か。ゆっくり読みます♪2022/06/15
ハスゴン
33
改めてトラベルミステリだけの作家でない事を認識させる本です。2022/04/07
だるま
19
西村氏の追悼ムック本。氏は様々な出版社から本を出していたので、K社やT社辺りは追悼本を出すかと思ったが、今のところ新人賞受賞でデビューのきっかけになった『オール讀物』の文藝春秋から出たこの一冊だけ。何か寂しい気がする。それでもこの本、内容としては満足出来た。赤川次朗さんの追悼文で始まり、綾辻行人さんと有栖川有栖さんの対談形式の「西村作品ベスト5」。オール讀物に発表された4短編(デビュー作を含む)と全著作リスト等、緊急出版にしては良く構成されていた。91歳で現役作家だった西村京太郎さんの偉大さに敬服した。2022/05/15
ふう
16
西村京太郎先生の軌跡をたどる一冊。京都の女王との話もとっても興味深かった。そしてどの写真を見ても先生の表情が素敵で◎(関係ないけどP.196の北方、大沢、逢坂はかなりいい)。先生、エルロイとパリで会ったことあるらしい。羨ましいしなんかよくわからないがすごいw 西村作品は小学生時代に読んでた記憶があって、大人になってからだと「殺しの双曲線」くらいしか読んでないと思うので綾辻と有栖川の対談で挙がった本くらいは読んでおきたいなあ。2022/06/17
いづむ
13
今年に入って初めて西村京太郎作品を読み、楽しい世界の扉を開けた喜びに打ち震えていたのも束の間、訃報に接しました。間の悪さをここでも発揮してしまい自分を恨みます。でもこのムックに隅々まで目を通し、647全作品制覇という新しい目標ができました!本紙掲載の社会派推理小説2編が特によくて松本清張みもあり。鉄道ミステリー以外にも注目して今後読んでいきたいと思います。2022/04/11