講談社学術文庫<br> 小三治の落語

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講談社学術文庫
小三治の落語

  • 著者名:広瀬和生【著】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 講談社(2022/04発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065274545

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内容説明

2021年10月、落語家・柳家小三治が亡くなった。
古今亭志ん朝、立川談志と並ぶ、日本が誇る話芸の名人は、生涯、寄席を活動の場とし、TVやCMなどでの露出はなかったものの、落語ファンからの圧倒的かつ、熱狂的な支持を集めていた。
それほどまでに人を虜にした、人間国宝「小三治の落語」とはいったい、何だったのか。
小三治の芸論、哲学、技術は? 彼は過去から何を受けとり、何を後に遺したのか。

50年来の落語ファンにして、30年に亘り小三治の高座を追い続けた著者による『なぜ「小三治」の落語は面白いのか?』(2014年に単行本、16年に+α文庫化)を改題、増補改訂。
底本に収録した「小三治の高座」は、追悼番組までの映像・音源発売をすべて拾い上げた91席を、丹念に採取・検証。
また、新章「近代落語史における小三治の存在」も書き下ろし収録。

「柳家小三治」という落語家人生を総括しながら、現代落語史を解読する!

目次
はじめに
第1章 小三治から見た近代落語史
第2章 「小三治落語」の演目
第3章 小三治インタビュー
    落語協会会長就任について 
    小三治「茶話会」会見
あとがき
参考文献および参考映像
演目索引

*本書は、『なぜ「小三治」の落語は面白いのか?』(2014年単行刊刊、2016年 講談社+α文庫刊)を改題、新章を加えて加筆修正された、増補改訂版です。

目次

はじめに
第1章 小三治から見た近代落語史
第2章 「小三治落語」の演目
第3章 小三治インタビュー
落語協会会長就任について
小三治「茶話会」会見
あとがき
参考文献および参考映像
演目索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鐵太郎

18
2021年10月7日に81歳で亡くなった落語家、柳家小三治の落語についてまとめた本。これほどこの無愛想で面白い落語家を理解し、評価し、分析し、愛した評論があったでしょうか。今まで知らなかった小三治師匠の内面まで含め、丁寧に解説しています。特に、師匠の噺の魅力を「可愛い」と評しているところが秀逸かな。じっくり読み直したい一冊。第二章に師匠が演じた噺の演目とその解説があり、師匠の多彩さと作家・広瀬和生氏の調査の奥深さに圧倒されます。──長年の落語ファンなのに数編知らない噺があって、がっかりしました。(笑)2022/06/05

CTC

10
22年講談社学術文庫。14年単行本同社、16年の同+α文庫テキストを大幅に加筆・修正している。著者は…落語関連の書き手と認識していたんだが…東大工学部卒の『BURRN!』二代目編集長(94年1月号から…いまも現役!)。この本の元本を、晩年の小三治は何度も読み返して励みにしていたそうだ。私もまぁまぁの小三治ファンだと自認するが、小三治はあとがきに著者が記すように、こういう本は「しゃらくせえ」と思う質の人なのだ。しかし…まぁこの著者の聴き込み方とお話ならそれはモノサシにもなりますわな。凄いのひと言。 2025/01/23

やまねっと

10
昨年亡くなった柳家小三治について書かれた本。面白かった。前著も買って読んでいたが、演目紹介も事細かに書かれていてまさに小三治演目の決定版だ。小三治の最晩年を支えた本。良い帯だ。あとがきで、本人から著者に向けてあなたの文章が好きですと言われたことは読んでいてじーんときて不覚にも涙ぐんでしまった。 もっと見たかった噺家でもあった。亡くなった噺家に思ってしまう気持ちだ。 自然と心に入ってくるおはなし。そこにクスッと笑ってしまうそんな噺。それはもう出来ていたと思う。 後世に語り継がれる本になってほしい。2022/06/05

yone

4
昨年残念ながら亡くなられた落語界の人間国宝柳家小三治についての本。以前出版されたなぜ小三治の落語はおもしろいのかに大幅に加筆修正を加えたもの。以前の本も読んでいたが、すっかり内容を忘れているので、新鮮に読めました。小三治師匠の話す声が耳元で聞こえてくるよう。ボーナスが出たらCD BOXセット買おう。2022/05/03

issy

3
広瀬氏の落語・落語家に関する知識、落語鑑賞量の豊富さに基づいた小三治論。小三治がいた時代の落語界の総括、小三治の代表的な演目の紹介、そして小三治本人へのインタビューと、徐々に小三治の落語観、芸に対する思い、あるいは、哲学に迫る充実の一冊。他の演者と小三治の落語の面白さの違いの正体は何なのか、鋭い分析に唸らされる。エピローグ的に紹介される、実は小三治が広瀬氏の著書を携帯し、愛読し、更に参考にまでしていた、という逸話には込み上げるものがある。2022/08/11

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