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内容説明
日本一の「オッサン村」ーー永田町の非常識、政治メディア の実態。
全国紙初の女性政治部長が克明に記す「男社会」のリアル。
なぜ、永田町と政治メディアにオッサンが多いのか?
幾多の「壁」に直面してきた政治記者が男性優位主義の本丸で考えた、日本社会への処方箋。
永田町 「驚きのエピソード」
・総理秘書官の抗議 「首相の重要な外遊に女性記者を同行させるとは何ごとだ!」
・夜回り取材時、議員宿舎のリビングで、いきなり抱きついてきた大物議員
・いつも優しい高齢議員が「少しは休みなさい」と布団を敷き始めた……さて、どうする?
政治記者の「過酷な競争」
・事実無根の告げ口をされ、梶山静六に激怒される 「あんたが漏らしたのかっ!」
・空恐ろしかった一言 「女性で声が一人だけ高いから、懇談の場の空気が乱れるんだよ」
・毎朝の「ハコ乗り」競争、夜の「サシ」取材……入浴時間を削って働く激務の日々
男性でもオッサンでない人たちは大勢いるし、
女性の中にもオッサンになっている人たちはいる。(本書より)
本書の内容
第一章 立ちはだかるオッサン
第二章 ハラスメントの現場
第三章 「女性初」が嫌だった
第四章 女性議員の壁
第五章 壁を壊すには
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
128
女性初の全国紙政治部長を歴任された著者。文章を読む限り、サッパリとした性格で、ジェンダー問題を感情的に騒ぎ立てるのではなく、新聞記者として真摯に研鑽された結果が、その地位に繋がっていると感じられた。壁や天井は納得していたが「ガラスの崖」があったのか…。危機的な状況の組織では、女性を要職に就け、失敗しても「やっぱり女性はダメだ」と崖から突き落として使い捨てにすると言う。また、外部から受けるハラスメントの痛み以上に、それに対して「共感すらしてくれない」上司や会社の態度が、女性たちを傷付けていることも納得する。2022/06/16
fwhd8325
85
日本に女性総理大臣が誕生したら、積年の恨みではないけれど、女性はその座を男性に譲らないだろうと思います。それが日本にとっていいことなのかは想像できませんが、新しい日本の夜明けになりそうな予感がします。ただ、残念なのは、この人という政治家が思いつかないことです。高市さん、稲田さんの名前が出ていますが、自民のオッサンたちの本音は小渕さんなんだろうと思います。こんなことを言っているようでは、なかなか新しい時代はやってこないのでしょう。2023/02/04
たま
55
雇用均等法施行の翌年新聞社に入社した著者は均等法世代第1号。私は均等法以前の卒業なので、均等法世代にはどんな風景が見えていたのかな、と思い読んだ。均等法以前でも一般の会社で定年まで働く人はいたが、例外的な人、例外的な会社だったと思う。均等法以降状況は変わり、育児休業なども徐々に充実、やっぱり制度が重要だと思う。ただ、政治が変わらない。政治部記者だった著者はクォータ制導入やむなしと言う。今でも資質が疑わしい男性議員がいるが、それと同じくらい同じような女性議員がいる状態。そこから始めると言うことだ。2022/08/10
ま
38
数々の個性を「女性」に絡め取られないためにはクオータ制ぐらいのテコ入れが必要なんだろうな。格差を再生産させないためにも。著者が取材先の議員にセクハラを受けた時「そんな奴のところにもう行かなくていい。それで情報が取れなくなっても構わない」と言ってのけた先輩かっこいい。2023/06/06
おかむら
32
1987年に毎日新聞に入社した著者の、地方局→政治部→ワシントン特派員→政治部部長→論説委員と出世していく過程で、女性であることで被ったいろんな弊害について回想。声高でなくちょっと低めの声で淡々と事例を述べてる感じがして好きだわ。オッサン天国永田町界隈の話も面白い! オッサンたちはよう! このままだとあと100年たっても日本に女性総理はムリな気がするわ。2022/10/06
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