もうやってらんない

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もうやってらんない

  • 著者名:カイリーリード【著】/岩瀬徳子【訳】
  • 価格 ¥2,750(本体¥2,500)
  • 早川書房(2022/04発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 750pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784152100986

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内容説明

ある日、アフリカ系アメリカ人のベビーシッター、エミラは、誘拐犯に間違えられてしまう。黒人差別だと怒る白人の雇い主アリックスは、抗議するようエミラを焚きつけるが、そのいっぽうで名誉黒人気取りの恋人がアリックスの元カレだと知ったエミラは――。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヘラジカ

54
フィクションにしては取り立てて目を引く事故や事件が起きるわけではないが、それだけにアメリカ社会のセンシティブな問題がより身近に、より生々しく感じることができる。物語の引き立て役に分かりやすく個性を持った登場人物は存在しない。だからこそ、当のアメリカ人にも見えにくい差別と偏見が、我々日本人にとっても尚更現実感を伴って読めるのかもしれない。かなり微妙なテーマでありながら語りが非常に魅力的で一気に読んでしまうほど面白かった。ほろ苦く切なさを感じる後味も絶妙。不思議な魅力を持つ作品だった。2022/04/11

R

47
こういうアメリカのドラマありそうだなという、現代を舞台にして、それぞれの立場ですったもんだしながら、アメリカの在り方を問うような事件と関係が進むという物語。人間模様がややこしいというか、独特の縺れ具合で、まさか最後にそんなオチがという終わり方をして衝撃的だった。ひっこみがつかなくなった嘘のせいでというのはよくあるけど、ここまで酷いのわと戦慄してしまった。そういうある種身勝手な人たちはさておいて、自分を見つけようと主人公が羽ばたいていくように終わるのはよかったと思うのである。2022/12/05

ケディーボーイ

44
相手の優秀さを無闇に強調することも差別につながる。そしてそれを理解している意識の高い人間ですらまた別の側面で無意識に差別的な振る舞いをしてしまう。 本当に難しい。 また主テーマと別に難しい所が。 ニューヨークはリベラルそうだがペンシルベニアは?といったアメリカの地域性、持っているファッションあるいはインテリアが示す人物像、例えやジェスチャー等。 アメリカドラマとかをみてたらわかるのかな。勉強不足。2023/06/13

星落秋風五丈原

29
表紙絵は向かって左からケリー、エミラ(本編の主人公)、ブライアー、キャサリンを抱くアリックス、ピーター。右半分は微笑んでいるが、エミラは微妙。ここから邦題の台詞を言っても無理ないくらい。ケリーはスマホをじっと見ているデパートでの事件以後、アリックスはエミラに「何が好きか知ってもっと親しくなりたい」とアプローチするが、その方法がいかん。アリックスはエミラの携帯を盗み見て嗜好を探ろうとする。彼女の友人たちが、エミラに良かれと思って取った行動は「私はこんなに黒人に理解がある白人リベラルなの」と誇示せんがため。 2022/05/05

uniemo

19
とても読みやすく面白いけれど、アメリカの現代の人種問題があからさまな差別だけでなくそれぞれ違う環境のそれぞれの立場で繊細に入り込んでいることがよくわかる小説でもありました。2022/08/19

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