角川選書<br> シリーズ 地域の古代日本 東国と信越

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角川選書
シリーズ 地域の古代日本 東国と信越

  • ISBN:9784047036956

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内容説明

ヤマト王権にとって異国に匹敵するほどの重要地域であった東国。勇猛果敢な性格で知られ、8世紀中頃以降の「坂東」は、征夷のための兵員・軍糧の兵站基地であった。しかし王権との平衡関係が崩れたとき、東国は王権への敵対地域として立ち現れてくる――。国造とミヤケ、渡来系移住民、古墳と埴輪の特質、国府・郡家(郡衙)などの官衙、村落寺院と地方寺院、ヤマトタケル伝承、「東国」観の変遷など、斬新な切り口で古代東国地域の実像に迫る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紫草

9
私、相模国生まれ、武蔵国在住なのですが、奈良時代が好きで奈良のことばっかり読んでて、地元のこと何も知らないので読んでみました。「何も知らない」人が読むにはちょっと難しいけど、巻末にキーワード解説とか、古代史関係施設一覧、参考文献なども付いていて、知らないけどもっと知りたい、という人にはいいと思います。実家の近くにも、今住んでるところの近くにも、古墳とかあったんだなあ。東国なんて、ずっと後に「イイクニ作ろう」とか言い出す人が出てくるまで、ろくに人も住んでない田舎かと思ってた。すみませんでした。2023/03/12

もるーのれ

3
かつての「古代の日本」のシリーズが、最新の考古学・文献史学の研究成果を踏まえて再構築されている。大隅清陽氏の「あずま」の用語についての論考では、「あずま」の範囲の推移が文献史学の立場から論証されており、王権の及ぶ範囲との関係から興味深い。古墳や埴輪(白井久美子氏)、古代の寺院や村落内の宗教施設(藤本誠氏)などのあり方も面白い。2024/10/27

A.Sakurai

2
弥生時代から古墳時代に地方各地はどのように統治されていたのか,という疑問を持っている.本書は史料研究が中心なので,どうしても6世紀の推古朝あたりからの解説になって,それ以前はほとんど扱われていない.「国造本記」には地方首長である国造は天皇または有力ヤマト氏族の子孫であると記されている.これは地域豪族が擬制同族となったのか,本当にヤマトから入植したのか.一般的な理解だと前者らしいが,稲荷山鉄剣の銘のように5世紀から東国地域とヤマトのつながりは強いので古墳時代中期には仕組みが形成されたはずだ.2023/06/18

onepei

2
ついつい東海道視点で考えてしまうが、東山道視点も重要。2022/05/08

Oltmk

1
現在の考古学・文献史学などの最新研究で得られた成果を基に古代日本における地域社会を題材にした専門書で、本著は東国と信越をテーマにしている。東国における渡来系移住民の研究や、ヤマトタケルにおける東国伝承の再検など多岐に渡っており大変面白く読むことが出来た。ただ、本著の地域名などに馴染みがない方や古代日本の東国研究が気になる方向けにオススメの専門書などが挙げられてて本当に良かった。2023/01/15

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