中公新書<br> 中東イスラーム民族史 競合するアラブ、イラン、トルコ

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中公新書
中東イスラーム民族史 競合するアラブ、イラン、トルコ

  • 著者名:宮田律【著】
  • 価格 ¥968(本体¥880)
  • 中央公論新社(2022/03発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121018588

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内容説明

アラブ・イスラームの正統後継を自任し、イラク戦争後の新秩序を模索するイラク。サーサーン朝以来の繊細華麗な文化を誇り、核開発をめぐって西欧諸国との対立を深めるイラン。多様性を内包し、EU加盟を目指してヨーロッパとアジアの境界を問うトルコ--。イスラームを共通の基盤としつつ、競合と協調を繰り返してきた三民族の歴史を辿り、米、欧、露、イスラエルを巻き込んで展開される地域のダイナミズムを描く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

78
「アラブの春」~いわゆるISが出てくる以前の2006年の本であるため、アラブ・イラン・トルコの現在の関係を含めて考えるには古くなってしまっているが、それぞれの民族がどのように国家を広げていったかという歴史を押さえるには適当な分量。はっきり分かることは、アラブ(アラビア語を母語とする人々くらいに捉えるべきか)がアッバース朝後には国家形態をとらず(遊牧という生活からある意味当然か)、イランとトルコが建てた国家(特に後者のオスマン帝国)でムスリム本流としてたくましく生きてきた姿をあちこちに読み取ることができた。2022/08/01

skunk_c

59
必要に駆られ再読。前半のアラブ・イラン(ペルシア)・トルコの民族史はコンパクトでよく整理されており、特に文化面には著者の愛情すら感じる。前の感想にも書いたが出されて20年近くになるので、後半の現代史に当たる部分はちょっと古くなってしまった。是非とも改訂版を出してもらいたい。それから読みながらふと気づいたのが、現在の地域の地図がないこと。国名が色々出てきても、どこだっけと思う人は多いのではないか(特に旧ソ連だった中央アジアの国々の位置関係を頭に描ける人は多くないと思う)。改訂の暁には是非巻頭に入れて欲しい。2023/04/22

18
アラブとイランとトルコ。それぞれが独自の文化を持ち、過去の偉大な栄光を背負っている。その3民族が角を突き合わせている中東の歴史をそれぞれの民族の視点から描いていてなかなか面白い。更に、シーア派とスンニー派。そこに出張ってくるイギリス、ロシア、アメリカ。そして突如出現したイスラエル。この地域に平和は訪れるのだろうか。2006年の著書だから、ISはまだ出現していないけど、6章以降の近現代だけでも国同士の関係が目まぐるしく動きまくっていて頭がぐちゃぐちゃになってしまった。2022/02/12

coolflat

14
同じイスラム教を信仰するアラブ(ムハンマド~正統カリフ~ウマイヤ朝~アッバース朝~)・イラン(アケメネス朝~ササン朝~ターヒル朝~サッファール朝~サーマーン朝~ブワイフ朝~ガズナ朝~ゴール朝~サファヴィー朝~アフシャール朝~ザンド朝~カージャール朝~パフレヴィー朝~イラン革命~)・トルコ(セルジューク朝~ルーム・セルジューク朝~オスマン帝国~)における民族の大まかな歴史。時には共存し、時には反目しあいながら、現在の状況がいかに形成されていったのかが分かる。ちなみにイラン関係の記述が他に比べやたら詳しい。 2016/03/03

アポトキシン

13
新書にしてはそれほど難しい語句が無く、比較的読みやすかったと思う。イスラームの創始者であるムハンマドは、アッラーのお告げを聞いて伝道したということは知っていたが、軍人としてアラビア半島を征服することによってイスラームの教えを広めたということは知らなかった。現在も中東情勢が緊迫しているのは、かつて西洋の列強がイスラム諸国に干渉し、特に文化的な側面でイスラム諸国のプライドを傷つけたからだとこの本を読んで思いました。2019/01/18

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