内容説明
戦国期末から江戸初期まで、約一世紀にわたり日本に滞在し、キリスト教の布教を行なったイエズス会の宣教師たち。彼ら西洋人は、日本の権力者をどのように見ていたのか。活動に関する膨大な書翰(しょかん)や報告書に記された「国王」などの語句に注目して分析。権力者の移り変わりを目の当たりにした、実体験に基づく日本国家観、権力者観を読み解く。
目次
西洋人の日本人観―プロローグ/イエズス会の日本情報(イエズス会が伝えた記録/イエズス会書翰の権力者情報)/日本布教開始期の権力者観(ザビエルの「日本国王」観/日本の「国王」とは)/畿内布教期の権力者観・国家観(イエズス会の畿内布教/畿内布教期の権力者情報/権力者に対する表記/畿内布教期の国家観)/イエズス会の天下理解と朝廷理解(信長との出会い/イエズス会の秀吉観/「天下」=君主国)/王権論の可能性(イエズス会の捉えた「王」/日本の王権のかたち)/イエズス会がみた中近世移行期の日本―エピローグ



