内容説明
変わりゆく東京。一九六四年のオリンピック後の都市再開発の本格化から、新宿・臨海副都心の開発、バブルとその崩壊後の地価下落を経て、二〇〇〇年代の都市再生政策による大型再開発と二〇二〇年のオリンピックまで―。半世紀以上におよぶ東京の変貌を、政府・都知事の都市構想や経済状況、行政とディベロッパーとの連携から浮き彫りにする。
目次
首都改造の歴史を描く―プロローグ/高度経済成長と首都改造(東京オリンピックを終えて/都市再開発の時代/革新都政と都市改造)/臨海副都心開発の時代(革新から保守へ/鈴木都政の臨海副都心開発/地価高騰と土地基本法の制定)/低成長と首都改造の再編(世界都市博覧会の中止/世界都市への夢/土地政策の見直し)/「都市再生」の時代(石原都政と東京/小泉構造改革と「都市再生」/流動する政治のなかの都市/二〇二〇年の東京)/首都改造の歴史と現在―エピローグ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yyrn
20
選挙に勝った政治家の耳障りの良い公約や、その思いを組んだ行政マンが作った、戦後間もない時代からの中長期計画を延々と解説されると、読んでいてとても疲れるが、それでも結果として(良い悪いはあろうが)形となっていることが多いことに改めて驚く。為政者を選ぶ選挙ってやっぱり大事なんだなと考えさせられる本。急激な経済成長は公害を引き起こし、都市部への人口集中は活力を生む一方で格差を拡大させるなど様々な問題を生じさせ、その解決を望む都民があるときは革新系知事を誕生させ、ある時は保守系知事を選び国の予算を使って⇒2020/07/27
アメヲトコ
6
2020年5月刊。本書でいう「首都」とは東京を指すようです。東京オリンピック期から2020年までを対象とした東京の都市開発史を、政府・自治体・ディベロッパー・住民の関係から描きます。読み物としては退屈ですが、流れがコンパクトにまとまっているので教科書的には良さそう。2020/10/23
takao
0
ふむ2021/12/12
川原 健太郎
0
20-51/22020/08/30
Haruki
0
東京オリンピック以後の東京圏の都市開発について、主に都政と国政の開発計画をベースに、景気循環に翻弄されながら、なんとか長期的に開発を続け、世界を代表する都市として食い下がっている姿を歴史的に知れる。 臨海副都心開発は1985年頃から企画されており、2020オリンピックにもつながってくる点、2000年石原都政時代の環状メガロポリス構想でのセンター・コア・エリアの設定による選択的開発などが今も続いている点など、都が誘導しつつ民間がしっかり投下するスタイルで活気を維持している点が他都市と比較して評価できる点だ。2020/08/21
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