たたら製鉄の歴史

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¥1,980
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たたら製鉄の歴史

  • 著者名:角田徳幸
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 吉川弘文館(2022/03発売)
  • ポイント 18pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784642058841

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内容説明

日本列島で培われ近代にいたるまで連綿と営まれてきた古来の製鉄法、たたら。日本独自のその技術を、生産地の移り変わりや製鉄技術の革新などから探る。また、「海のたたら、山のたたら」という視点から多様性を明らかにするとともに、近代化のなかで果たした役割を考える。日本の産業や暮らしを支えてきた、たたら製鉄の実像に鋭く迫る注目の一冊。

目次

たたらのイメージ―プロローグ/たたら製鉄への道(鉄生産のはじまり/古代の鉄生産/中世の鉄生産/中世鉄生産における中国地方)/たたら製鉄の技術と信仰(たたら製鉄の成立/砂鉄と木炭/製鉄場(山内)の施設と生産内容/金屋子神信仰と金屋子神社)/海のたたら、山のたたら(海のたたら 石見・出雲沿岸部と隠岐/山のたたら 出雲・伯耆山間部/たたら製鉄の多様性)/たたら製鉄と近代(幕末の反射炉鋳砲事業とたたら製鉄/幕末における石見系たたらの伝播/たたら製鉄と海軍需要/角炉の開発と技術改良/第二次世界大戦とたたら製鉄)/ 東アジアの中のたたら製鉄―エピローグ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

六点

67
たたら製鉄の歴史を考古学の成果によって古代から近代まで、そしてチャイナや朝鮮半島の類例まで追いかけた本である。古代には存在した鉄鉱石を原料に行われた製鉄が、資源枯渇により廃絶したり、現代の製鉄所に通じるような「原料の海上輸送」を前提とした海のたたらなど、玉鋼伝説に毒された者にとっては目からうろこの事実ばかりである。そして、近代に入っても工具鋼として生き延びていた山陰の製鉄を消滅させたのはワシントン海軍軍縮条約と言う恐ろしい事実である。これだけの巨大産業が滅びればそりゃあ山陰地方の人口減も宜なるかな。2019/12/30

アメヲトコ

10
2019年刊。たたら製鉄に関する通史です。本書冒頭でも取り上げられているとおり、たたらは映画もののけ姫の舞台としても知られていますが、映画で印象的に描かれる高殿や天秤鞴というのは近世の姿なんだとか。またたたらは山の中で行われるのみならず、輸送の便から海や川沿いにも展開していたとの指摘も興味深いところ。さらに近代も第一次大戦あたりまではたたら製品が呉に納入されて海軍に利用されていたというのも知らなかった。エピローグでの東アジアの製鉄事情との比較も勉強になりました。2025/05/14

onepei

7
明治大正昭和になっても続いていたとは意外だった。 いろいろと興味深い。2019/07/13

onepei

6
見学したので再読2020/01/13

takao

4
☆砂鉄を利用する「海のたたら」「川のたたら」、鉱石を利用する「山のたたら」 2019/11/18

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